ZOZO、「ゾゾシューズ」の手堅い戦略は吉か凶か 大失敗したゾゾスーツとPBの反省をいかす
ただ、1月末に発表したゾゾタウンの商品取扱高は、前年同期比0.3%増の約942億円(2019年10~12月期)にとどまった。これまで商品取扱高は2ケタ成長を続けてきたが、新規会員の獲得数の伸びが明らかに鈍化している。
つれて、ZOZOの2020年3月期第3四半期(2019年4月~12月期)決算は、売上高918億円(前年同期比2.4%増)、営業利益193億円(同6%減)と減益に。通期では売上高1360億円(前期比14.9%増)、営業利益320億円(同24.7%増)と増収増益を見込むものの、このままでは会社の計画数値は未達となる可能性が高い。
株価はピーク時から3分の1に下落
昨年9月に前澤氏が社長を退任し、ヤフー(現・Zホールディングス)傘下になった後、複数の出店ブランドからは「ZOZOの露出が減り、新規客が入ってこない。一般的なECモールのひとつになってしまった」との声も聞こえてくる。
ここ最近は株式市場での評価も厳しく、直近の株価は1500円前後と、ピークを記録した2018年7月の4875円からはおよそ3分の1に下落している。
こうした状況について、伊藤取締役は「新体制になってエンジンがかかるまでには時間を要するが、さまざまなことに挑戦するDNAは会社に濃く残っている。つまらない会社と思われるのは一番ショックなので、『やっぱりZOZOはやってくれるね』と思われる面白い会社にしていきたい」と力を込める。
手堅い経営姿勢へと転換したZOZOは、目新しさと利便性を兼ね備えたサービスを投入し続けられるか。まずは今回のゾゾシューズが、今後の展開を占う試金石となる。
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