横浜市営地下鉄「延伸」で得するのはどの街か?

駅前一等地をJR東海が所有、使い道は?

地上区間を走る横浜市営地下鉄ブルーラインの列車(写真:木村優光/PIXTA)

2020年1月21日、横浜市と川崎市は横浜市営地下鉄ブルーラインの延伸について、概略ルート、駅位置が決まったと発表した。2019年1月に示された3ルート案のうち、最も整備効果の高い「東ルート」である。新たに作られる駅は4つ。その予定地を巡りつつ、延伸ルートの可能性を検証する。

横浜市営地下鉄計画と川崎市の合意

ブルーラインの延伸については、2000年に運輸大臣(当時)に提出した「運輸政策審議会答申第18号」の筆頭項目だった。あざみ野駅―すすき野付近は「目標年次(2015年)までの開業が適当」、すすき野付近―新百合ヶ丘駅は「目標年次までの整備着手が適当」とされた。

2000年時点で川崎市は独自の市内縦貫地下鉄構想を持ち、新百合ヶ丘駅へ接続、小田急多摩線への直通を視野に入れていた。横浜市側はそれを遠慮したのか、事業は伸展しなかった。そして、川崎市の地下鉄計画は用地、技術面に難があり事業廃止となった。2011年に川崎市と横浜市の間で「新たな交通体系の検討のための連携・協力に関する覚書」が交わされた。

横浜市にとっては、かねて「東京都緑区(後の青葉区)」と揶揄されるほど「東京都郊外」となっていた地域と横浜中心部を強く結びつけたかった。川崎市にとっても同様で、登戸地域に比べて東京都心への志向が高い新百合ヶ丘駅周辺地区について、神奈川県都横浜への利便性を増し、発展に寄与する計画である。

2016年に国土交通大臣へ「交通政策審議会答申第198号」が提出された。その中でもブルーライン延伸は「地域の成長に応じた鉄道ネットワークの充実に資するプロジェクト」として記載された。

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