700系引退「東海道新幹線」、車内設備の3大変化 「喫煙車」がなくなり、トイレは洋式に統一
次に減ったモノ、姿を消したモノを3つ挙げる。
初代0系や、100系には編成内に供食設備として食堂車やビュッフェあるいはカフェテリアの設備があった。しかし高速化に伴う所要時間の短縮、またコンビニエンスストアや駅ナカの充実が進むにつれ徐々に数を減らし、300系ではサービスコーナー(売店)のみとなった。
700系では自動販売機のみとなり、初期のN700A(N700系)も自動販売機が設置されていたが、2014年に東海道新幹線における自動販売機の営業が終了した。
ワゴンによる車内販売については全国的に新幹線・JR特急で縮小傾向にあるが、東海道新幹線「のぞみ」「ひかり」では飲み物やおつまみ、お弁当・サンドイッチ、それに“スゴイカタイ”ことで有名なアイスクリームなども引き続き販売している。
姿を消した「喫煙車」
初代0系では1964年の開業時からしばらくは、そもそも「禁煙車」がなく、どの車両でもたばこを吸うことができた。1977年から禁煙車が登場、以後社会全体の禁煙意識の高まり、また受動喫煙問題が問いただされるようになり、徐々に喫煙車両の割合も減っていった。
今回引退した700系は16両編成中3両が喫煙車だった。N700Aからは全席禁煙となり、一部デッキ付近に喫煙ルームが設けられるようになった。N700Sも同様である。700系の引退により、東海道新幹線から「喫煙車」は姿を消した。
車両の変化によるものではないが1985年にスタートし、東海道新幹線車内では日常のサービス光景となっていた、テロップによるニュース提供が3月13日をもって終了する。車内無料Wi-Fiサービスが東海道・山陽・九州新幹線の全列車で整備完了することに伴うものだという。いま1つの時代が終わろうとしている。
テロップ表示自体は終わるわけでなく、今後はニュースに代えて日本語および英語による新幹線の利用案内を充実させるとのことだ。
時代の移り変わりとともに、新幹線の車内設備やサービスも変化を遂げてきた。今後、東海道新幹線に乗る機会があれば「昔はこんな設備があったんだ」「この設備はまだ新しいんだ」などと感じてもらえれば幸いだ。
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