「Dr.コッパー」は「コロナ暴落」を予言していた

新型肺炎による市場の異変は「察知」できた

つい最近まではNY市場に新型肺炎の影響が及ぶと考える人は少なかった。だが今から考えれば「暴落」は「予告されていた」のかも知れない(写真:ZUMA Press/アフロ)

不気味なほど楽観姿勢を維持していたアメリカ株がついに暴落といってもいいほど下落した。NYダウは2月28日まで7日続落となり、直近高値からの下落率は10%を大きく超えた。

いうまでもなく主因は、新型コロナウイルスの感染拡大である。株価急落の引き金は、韓国における感染者数急増に加え、イタリアを中心に欧州に感染が拡大してしまったことだ。そして決定打になったのは、アメリカ内での感染拡大懸念だ。当初、金融市場では新型コロナウイルスは、中国と一部アジア圏の問題として扱われてきた印象があるが、いよいよ世界的混乱が意識されてしまった格好だ。本稿ではアメリカ株を中心とする株価下落の背景などを整理したうえで、現時点で得られた教訓を示したい。

中国2月PMIはリーマンショック時を凌ぐ

現時点で、新型コロナウイルスで最も深刻なのは世界で2番目の経済規模を誇る中国だ。速報性に優れた2月のPMI(2月29日発表、国家統計局版)は製造業が35.8、非製造業が29.6へと急落。双方とも1月の水準は50を上回っていたので、その低下幅から判断するとSARS(重症急性呼吸器症候群)やリーマンショック時を遥かに凌ぐ下押し圧力が生じていることになる。

事前に得られた情報から判断して、目を疑うような数値が出てくることは、ある程度覚悟ができていたとはいえ、改めて異常事態が浮き彫りになった形だ。こうなった以上、1~3月期の中国のGDPが何%で着地するかなど、経済統計で示される実績は、もはや関心ではなくなりつつある。サプライチェーンの中核を担う中国の生産活動が正常化しない限り、世界経済の回復はあり得えないのだから、一刻も早い事態終息を祈るばかりだ。

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