美人女子大生が、タイで起業家になったワケ 日本で働かず、即、海外へ飛び出す20代の心境

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不況しか知らない20代の本音

そうはいっても、東南アジアのタイ・バンコクに、成人したばかりの女子大生が飛び込むのは簡単なことではない。いったい何が小田川さんの原動力となったのか。

そのひとつは、少子高齢化が進む日本で働き続けることに、明るい将来が見えてこないことへの不安だと小田川さんは話す。

「今の日本の状況を見ていると、会社に入ってもいつクビになるかわからないし、年金を払い続けても、私たち20代は払う額ほどもらえない試算になっている。国とか会社に依存しすぎない生き方をしたい、ということはつねに考えています。

自分の時間を切り売りして働いたおカネで年金を積み立てていて、いざ年金をもらおうとしたら『少しだけしかもらえませんでした』というのでは、限りある時間がもったいない。海外の積み立て投資にしても、若いときから始めることで時間を味方にできる。日本にいるとできないけど、海外に出たら挑戦できる投資もあります」

小田川さんたち20代前半は、バブル後に生まれた世代。景気がいいときを知らず、日本政府の莫大な借金を肌で感じながら育ってきた。国の社会保障に対する信頼感は、30代、40代以上に薄い。

「情報は自分で取りに行かないと得られません。就職活動をする前に、自分のライフプランやマネープランを考えてから選んだほうがいいと思っています。私は、日本には破綻してほしくないと強く思っていますが、もし破綻したとしても、その影響をできるだけ受けない状態にしておきたいとは考えています」

人材紹介会社を始めた理由

2012年、大学4年生のときに、シンガポールに会社を作った。法人税の関係から本社はシンガポールに……という判断だったという。その後、タイで最初に始めたのは人材紹介の仕事。そもそものきっかけは、現地の日本人経営者に大学の友人を紹介したことだった。

「その紹介した友人が、ほかの経営者やお客様にも評判がよく、同じような人材を紹介してほしいという話が続いたことから、ネットで募集を掛けて、現地の経営者たちに紹介する……という仕組みを作りました。月に3~4人ずつ、20代を中心に、40人以上は紹介しています。

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