自分を優先できない「ナイナイ症候群」の正体 つい自分を後回しにしてしまうのはなぜなのか

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「今日は特に何もなかったな」という日ほど、些細なことに目を向けて、探してみましょう。

・おいしいごはんが食べられたこと
・たっぷり睡眠がとれたこと
・観たいテレビ番組が観られたこと
・今日の天気が過ごしやすかったこと

など、毎日の小さなこと、自分にとって当たり前になっていることに目を向けることから始めてみるのがおすすめです。

同僚たちとの交流が緊張して疲れてしまうと話していたある女性が、「感謝のワーク」を実践したときのお話です。

カウンセリングを始めたばかりの頃、彼女からの相談メールには、「ミスしたら同僚に嫌な責め方をされた」「仕事は好きだが疲れてしまったため、少し休みたい。でも収入面が心配で休めない」「帰宅したあと、文句ばかり言っている夫に不満がある」などと書いてありました。さらにそんな自分を、「幸せを感じられない自分はダメだなと思ってしまう」と責めていました。

そこで「感謝のワーク」を始めてもらったのですが、「感謝のワーク」を始めて1カ月が経った頃には、「職場の人が気を遣ってお菓子をくれたこと」や、「夫が自分の代わりに買い物をしてきてくれたり、自分の不在の間に犬にごはんをあげてくれたりしたこと」などが、日々の「感謝リスト」に挙がるようになりました。

感謝のワークに取り組み続けた彼女は、半年後には、表情も明るくなり、笑顔が増えていて、雰囲気がすっかり変わっていました。

「感謝のワーク」の効果は、絶大だったようです。

「ナイナイ症候群」とさよならするには

最初は、無理やり感謝しているような感じがするかもしれませんが、それでもかまいません。

『「つい自分を後回しにしてしまう」が変わる本』 (あさ出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

「ない」から「ある」へ、視点をシフトさせるのが目的なので、感謝することを見つけようとすることが大事です。

1カ月継続すると、「自分には何もない」と思っていたところから、「実はこんなにあったんだ」「こんなに人に助けられているんだ、人とつながっているんだ」と実感します。

結果、「何もない自分はダメなんだ」という思いが消え、自分を認めることができるようになっていきます。

そして、いつの間にか「ナイナイ症候群」と、さよならできます。

「感謝のワーク」は、続ければ続けるほど、焦りや不安などのマイナスの感情もなくなり、心が満たされ、自分を優先できるようになる心の余裕ができます。ぜひ実践してみてください。

積田 美也子 心理カウンセラー、クリスタルボウル奏者

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つみた みやこ / Miyako Tsumita

慶應義塾大学法学部政治学科卒。大学卒業後、金融機関、国内外の女性の起業支援、フェアトレード事業に携わる。『奇跡のコース』("A Course in Miracles") に出会い、それまでの疑問が解決するのを体験すると同時に、人生が好転する。「喜びで生きる体験」を分かち合いたいとの想いから、のべ3500 人以上に『奇跡のコース』の世界観をもとにしたカウンセリングセッション、講座等を行う。「想像を超える自分を生き、喜びに満ちた人生を歩む」ためのサポートをすることをミッションとしている。

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