小学6年までに「英検準2級」を取るべき深いワケ 幼児期の英語が身に付くかどうかの分かれ道

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幼児期に覚えた英語を身に付けるには……(写真:real444/iStock)
「幼児期に覚えた言語が身に付くかどうかは、明確な分かれ道がある」というのは、言語学を学び、30年以上にわたって子どもの英語教育と発達研究に携わってきた船津洋氏です。ひとつのポイントは“英検準2級”にあるという船津氏に、その理由を聞きました。

幼児期の英語が身に付くかどうかの分かれ道は?

よく、「幼児期の英語学習には意味がない」という説を見かけます。その裏付けとして頻繁に挙げられるのが、「小さい頃に海外で育ったのに、日本に帰っていたらすっかり英語を忘れてしまった」という帰国子女の存在です。

そうなのです。幼児期や学齢期の早い段階で身に付ける英語は、しばらく放っておくと消え去ってしまう恐れがあるのです。

「小さいときに身に付けた英語は消える恐れがある」ことをお伝えする際に、いつも引用する話があります。

英語圏へ海外赴任したご家庭の話です。お姉ちゃんと弟の2人姉弟は海外生活の中で英語を身に付けた、いわゆるバイリンガルに育っていました。幼稚園や学校では英語で、家では日本語で話す生活が続いていました。

そして、お姉ちゃんが小2、下の子がキンダー(幼稚園児)のときに帰国します。日本の学校に戻ると2人とも一切英語を口にしなくなります。これは極めて自然な現象です。子どもは友達と「同じ」でいることが好きなのです。ですから、自分たちをみんなと「違う」存在へと分断する英語は口にしなくなります。

そんな生活が1年ほど続いたある日、父のアメリカ時代の友人が日本を訪れます。久々の再会です。すると、姉のほうはすぐに英語で話し出しましたが、弟のほうの反応は周囲の期待に背くものでした。彼は最後まで一言も英語を口にしなかったのです。

姉の英語は1年のブランクを生き延びて、弟の英語は1年の間に消え去ってしまったのです。これに似たような事例はいくつも耳にします。いったい、弟の英語に何が起きたのでしょう。

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