2020年、意外なところからバブル崩壊は始まる ウォールストリートの一部も巻き込まれる?

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しかし、問題はそこではない。バブルが崩壊するのはソフトバンクグループではなく、シリコンバレーであり、ユニコーン市場であり、すなわち、現在の資本主義の中心地アメリカだ。そのなかでももっとも最先端と思われる、大規模未上場新興企業市場である。資本主義のど真ん中のバブルが崩壊するのである。

2008年のリーマンショックによる投資銀行のバブル崩壊、それによる投資銀行の消滅に続き、もう一つのアメリカ金融社会の中心である起業市場のバブル崩壊は、ユニコーンの消滅となり、今後、起業市場は急速に縮小していくだろう。アメリカ金融市場の二つの柱が21世紀に立て続けに崩壊するのである。それはなぜか。

ウィーワークは「ただの不動産のサブリース」

まず、ウィーワークのバブルがなぜここまで膨らんだかを解明しなくてはならない。これは普通に考えるとあり得ないことである。同社は筆者に言わせれば、いかなる面においても長所のない企業であった。そもそもビジネスモデルが駄目である。アダム・ニューマン氏という創業者のイカレ振りが話題となっているが、それ以前の問題である。

まず、このビジネスはつきつめれば、ただの又貸しビジネスに近く、サブリースである。そして不動産のサブリースはあまり儲からない。儲けるには、愚かな消費者を見つけて、彼らからむしり取らなくてはならない。ここではシェアオフィスに喜んで入居する自称起業家たちであるが、机を一つ借りるのに月20万円などありえない。数人でスペースとともに借りれば、すぐに100万円となってしまう。

リモートオフィスが可能になって世界が広がったのに、あえて、もっとも高いところに集まって、高い金を払ってオフィスにしがみつく必要はない。一時のファッションであり、そもそも実質的な需要は大きくないのである。

これがプラットフォームビジネスなら話は別だ。業界1位のポジションを取って、独占的立場から顧客を支配し、ブランドとして高価格をチャージするのがプラットフォームビジネスの基本だ。ここから拡大していけば(いわゆるスケールしていけば)利益は急激に増えていく。

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