新線開業や災害…2019年の鉄道ニュース10選 平成最後・令和最初の年は何があった?
都市部で新線が開業する一方、今年も地方ローカル線が1つ姿を消した。JR北海道の石勝線夕張支線・新夕張―夕張間16.1kmが3月31日限りで運行を終え、126年に及ぶ長い歴史に幕を閉じた。
同線はかつて「夕張線」と呼ばれ、日本の基幹産業だった石炭輸送を支えた路線。だが、石炭産業の衰退とともに輸送量は減少し、1975年度に1日1キロ当たり2318人だった輸送密度は、2017年度には69人まで減った。
北海道の鉄路の現状は厳しい。2020年5月には、札沼線(学園都市線)の北海道医療大学―新十津川間47.6kmが廃止予定。災害で不通となっている日高本線の鵡川―様似間116kmも、沿線自治体がJRと廃止・バス転換に向けた協議に入ることを決めた。
スピードアップへの挑戦は続く
次世代新幹線開発に向けたJR東日本の試験車両「ALFA-X」(アルファエックス)E956形が5月に完成、最高時速360kmでの営業運転に向けた試験走行を開始した。
10両編成のALFA-Xは両端の先頭車の形状が大きく異なるのが特徴で、1号車は鼻先の長さが現行のE5系とほぼ同じ16mである一方、反対側の10号車は1両の全長に近い22mという長さだ。2022年3月にかけて高速走行試験を実施し、2030年に予定される北海道新幹線札幌開業に向けた次世代新幹線の開発につなげる。
また、JR東海は5~6月にかけて、2020年から営業運転に投入する予定の新型車両N700Sを使って時速360kmの高速走行試験を行った。ただ、東海道・山陽新幹線は今のところ、スピードアップの予定はないという。
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