カラオケのパセラで「歌わない人が6割」のワケ 業界の「汚い」「まずい」「不親切」を払拭した

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広報を担当している斎藤睦美氏によると、こうした多業種展開は単に市場変動への対応というだけでなく、同社の方針と密接に関わる、特徴と強みなのだそうだ。

ニュートン・サンザグループ広報課の斎藤睦美氏(編集部撮影)

「例えばウェディングなら生涯一度きりですし、ホテルも一度利用したらそれっきりということも多いですよね。当社が目指しているのは、各種のサービスを提供し、人生のさまざまなシーンで利用してもらえる『生涯顧客』をつくっていくことです。

例えば当社のホテルやカラオケ施設を利用してくださったカップルが、次にはウェディングで、次には家族旅行で、といった具合に、一生のお付き合いをいただく、そのようなサービスをご提供するのが当社の理想です」(斎藤氏)

市場をパイに例えるならば、1つを取り合うのではなく、いくつものパイを少しずつかじっていくイメージだろうか。実際のリピート率は、同グループの共通ポイント会員システム「オアシス倶楽部」のデータからも見て取れるそうだ。

事業数の多さによる「強み」を象徴する秋葉原店

では、事業数の多さによる強みとはどのようなものだろうか。1つは繁閑期の人数調整。カラオケなどエンターテインメント系の繁忙期である冬期には、リゾートホテルは逆に閑散期といった具合に、繁閑は業種によってばらばらだ。人手が不足しているところに、余った人材を投入するというのが人数調整だ。

また、他業種を経験することで、仕事の質が向上することも多い。例えばホテルのサービス品質を経験し、本来の業務であるエンタメのサービスに生かすといった具合だ。同社ではグループ内での横軸異動を奨励する意味で「チャレンジ制度」を設けているそうだ。

「安心お宿」のカプセルホテル。自社開発の国産マットを用い、寝心地のよさを確保。京都・名古屋には女性も利用できるカプセルホテルも運営している(編集部撮影)

このように複合的な事業を展開する同社の、象徴とも言える場所が東京・秋葉原にある。カラオケ パセラAKIBAマルチエンターテインメントだ。

1階から9階までのフロアには、カラオケのほか「ハニトーカフェ」や、人気ゲームやアニメなどをテーマとするコラボカフェ、パーティールーム、ライブスペース、レストランなど全6業態がそろっている。

またはす向かいには、同社の新業態である<人工温泉大浴場付き豪華カプセルホテル「安心お宿」>もある。

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