上野の音楽祭が10年目、散財を厭わないワケ

インターネットイニシアティブの鈴木幸一会長に聞く

1946年神奈川県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、日本能率協会等を経て92年IIJ設立。2013 年6月から会長

――08年で小澤氏とのオペラ制作を終了しました。

その後も質を落とさずに続けようと、音楽祭の規模を拡大してきた。博物館や観光連盟など多くの関係者の協力を得て、手作りでやってきた。

それまでは全収入を運営費につぎ込んできたが「鈴木さんが破産するんじゃないか」ということで、周囲の支援も広がってきた。大手企業にも、継続的に支援してもらえるよう、お願いを重ねている。勝(栄二郎社長)さんには「音楽祭の営業も結構ですが、お仕事の営業もやってください」なんて怒られているけど(笑)。

開発投資はIIJの命

――勝さんの話が出ましたが、鈴木会長と勝社長との二人三脚体制になり、経営の形はどう変わりましたか。

技術以外の経営に関しては、できるだけ勝さんに任せている。そのおかげで、私も久し振りに技術部門をしっかりとみることができている。今は開発投資を増やしているところだ。コストは増えるが、長い目でみれば開発投資はIIJの命。昨年度に比べて今年度は人員強化なども随分とやってきた。

勝さんが社長として来てくれたので、5年後に売上高5000億円など、会社の規模を数倍に拡大していきたい。そのためには、長期的な視点を持って、他社と技術面で差をつけなければならない。技術のテーマに関しては私もかなり口出ししているが、それ以外は勝さんがやったほうがうまくいく。人事などの会社の仕組みも、来年度はドラスティックに変える予定だ。

最近、気にしているのは、サービスの開発期間が伸びていること。社員がトラブルを恐れるあまり、ギリギリまで検証をしていることが多い。そして何カ月も投入が遅れている。7~8年前くらい前は、社員も私の言うことを聞いていて、売れるかどうかわからないサービスや、4~5年後でなければ売れない、とがったサービスをたくさん開発していたのだが。細かいことまでしっかりやることは大切だが、開発自体はどんどん進めて、お客さんに評価してもらえばいいと思う。

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