日韓関係が何度でも最悪になる「本質的要因」

何度謝っても終わらない日韓関係の深い溝

安全保障面で見ても韓国の最大の脅威は北朝鮮であり、米韓同盟関係が抑止力になっているが、実際の朝鮮半島有事においては、日米安全保障体制に基づく日本からの支援がなければ米韓同盟もまったく機能しない。東アジア地域の政治安保協力を見ても、日韓はともに民主主義国でありアメリカの同盟国として同じ方向を向いている。

確かに、日韓双方にとって安全保障面でのアメリカとの関係、経済面での中国との関係が圧倒的に重要となり、日韓関係の重要度が相対的には減ったことは事実だろう。しかしそれがゆえに、隣国としての緊密な関係の重要性が減じられていることはなかろう。

外務省がウェブサイトで掲げている深刻な懸案問題は多い。竹島問題、慰安婦問題、徴用工問題、日本産水産物の輸入規制、日本海呼称問題などどれ1つをとっても解決が難しい。しかしこのような懸案が多いからといって、双方が重要な友好国としてお互いを尊重しないのであれば、相互依存関係は崩れる。必ずや経済や国民レベルの交流も先細りとなってしまう。

今一度、日韓両国政府は日韓関係が双方にとってどれだけ重要か国民レベルで啓発をするべきではないか。今日の両国政府の相手に対する思いやりのない、冷淡な扱いが常態となるのは具合が悪い。

北朝鮮問題についてのアプローチの違い

第3に北朝鮮問題だ。北朝鮮問題について同じ方向を向いているときは、日韓がお互いから離反していく可能性は減る。2001年に小泉政権が誕生し、近隣諸国との間で靖国神社参拝を契機に過去の歴史問題が再燃したときに、日韓関係が大きく崩れなかったのは小泉総理の北朝鮮訪問があったからだ。

当時、韓国の金大中政権は太陽政策の下、南北首脳会談を実現させ対北朝鮮融和政策をとっていた。北朝鮮に強硬なブッシュ政権とは相いれなかったが、韓国の孤立を救ったのは小泉総理の訪朝だった。韓国は小泉総理の北朝鮮訪問と日朝平壌宣言を強く歓迎した。

その後北朝鮮に対して是々非々を唱えた朴政権と対北朝鮮圧力路線をとる安倍政権は、米日韓の強い連携関係をつくった。ところが現在の文在寅政権は対北朝鮮融和政策が目立ち、引き続き慎重な路線をとる安倍政権との間は大きな溝ができている。北朝鮮問題についてのアプローチの大きな違いは、日韓関係の停滞につながる。

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