相鉄沿線で人気沸騰、「そうにゃん」とは何者か 絵本や「お誕生会」まである名物広報は"ネコ"

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2014年に“入社”したそうにゃん。当初は社内にも「いまさら『ゆるキャラ』なんて……」(同社関係者)との意見もあったようだ。だが、持ち前の親しみやすさと同社の積極的なPR活動で知名度をどんどんと上げていき、2017年の「ゆるキャラグランプリ」では神奈川県のキャラのなかで1位(同社調べ)を獲得するまでに成長した。

「大相鉄展」で展示したそうにゃん型の吊り革=2017年12月(記者撮影)

2017年12月に相鉄グループ100周年を記念して、横浜高島屋の特設会場で開催した「大相鉄展」では、実際の車内にもある「そうにゃん」をイメージしたオリジナル吊り革が来場者の目を引いた。

「100th」の刺しゅうを入れた会場限定のぬいぐるみは2種類計400個を用意したが15分で売り切れ、担当者も「さながら昭和のバーゲン会場のようだった」と振り返る。

新型車両の輸送に同乗

ラッピング車両「そうにゃんトレイン」は2014年にデビューして以来、毎年デザインを変え、現在は「六代目」が活躍中だ。今年3月に営業運転を始めた六代目は「幼い頃のそうにゃん」をモチーフにした「ベビーそうにゃんトレイン」。車内にはそうにゃんをあしらった座席シートやゴールドの「そうにゃんつり革」まである。

そうにゃんは神奈川県外にも出張して相鉄のPRに励んでいる。新造した20000系が2017年夏に山口県の工場から貨物機関車に牽引されて運ばれる際には、全区間乗車して運転台から新型車両のデビューと都心直通をアピールした。

湘南台駅にある「そうにゃんだい」の看板(記者撮影)

駅の話題作りにも一役買っている。小田急電鉄や横浜市営地下鉄との乗換駅である、相鉄いずみ野線の湘南台には、駅名をもじった「そうにゃんだい」の看板を掲げ、季節に応じて装飾を変えるフォトスポットを設置した。

“駅名標”に記されている駅のナンバリングは本来の「SO37」でなく、そうにゃんを連想させる「SO28」とするなど芸が細かい。

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