ケンタッキーと大戸屋、「増税で混乱」の事情 テイクアウトは急増するが店内飲食客は激減

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ショッピングモール内のフードコートでは、軽減税率をめぐって混乱も起きている。タピオカ入りドリンクなどを販売するクリエイト・レストランツHDの「デザート王国」では、これまで5%ほどだったテイクアウトの割合が10月に入って約30%に急上昇した。

フードコートで着席して飲食する場合は税率10%がかかるが、テイクアウトは軽減税率の対象となり、税率8%で済む。本体価格が400円の商品は、テイクアウトの方が8円安く買える。この2%の価格差に反応してテイクアウトが急増したとみられる。

ケンタッキーは店内飲食と持ち帰り価格を統一

店舗側も、ここまでテイクアウト急増を招くとは想定していなかったようだ。テイクアウトと称して実際は着席して飲食する顧客もいたと見られる。

「今回の軽減税率は、数円を浮かせるためにテイクアウトを誘引するようなもの。数円のためにごまかしてテイクアウトを選択させるような施策にはガッカリだ」と、クリエイト・レストランツHDの岡本社長はこぼす。

テイクアウトと偽って安く買う顧客が多発すると、正直に申告して10%で買った顧客が不公平感を抱くことにもなる。こうした事態を事前に避けたのがケンタッキーフライドチキンだ。本体価格を調整し、店内飲食と持ち帰りで税込み価格を統一する対応をとった。

一部商品は実質値下げになったが、十分周知しきれておらず、「持ち帰りだと安くなるのではないのか」と店頭で店員に詰め寄る顧客も出た。

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