VW「シャラン」が乗りやすくて機能的なワケ  日本車勢とひと味違うドイツ流ミニバン

拡大
縮小

1968ccの排気量を持つターボディーゼルユニットは、130kW(177ps)の最高出力と、380Nmの最大トルクを発揮する。これに6段ツインクラッチ(2ペダル)変速機が組み合わされ、駆動方式は前輪駆動である。

高速を使う機会が多い人にはぴったりなクルマ

いま日本におけるフォルクスワーゲン車のディーゼル比率は5割と高く、モデルによっては7割を超えるという。面白いのは、ひとことでディーゼルと言ってもメーカーによって個性があることで、フォルクスワーゲン・シャランの場合は、この車体によく合っているところが魅力だ。

超がつくようなパワフルさはなく、ガソリンエンジンのスムーズさにはいま一つ届かないまでも、力は実用上十分で、いちど速度に乗ると静かで、かつアクセルペダルへのレスポンスのいい走りである。

中間加速といって、高速道路などで加速するときは、1500rpmから上なら瞬発力もある。本当は可変ターボとかツインターボだと、もっとスポーティーになるだろうけれど、加速のクセをつかめば十分速く走れると思う。

乗り心地も快適志向で、路面の凹凸はよく吸収しつつ、ふわふわとしたところも感じられなかった。高速では路面に張り付くように走る。風切り音も路面とタイヤがこすれて起こるノイズも、低めに抑えられている。乗員は快適なドライブが楽しめるだろう。

旅行やゴルフなどで高速を使う機会が多い人は、とりわけこのクルマが好きになれそうだ。実用燃費に近い計測方法による「WLTC」モードによる高速燃費は15キロを超えるのも大きな魅力だろう。

次ページミニバンとしての機能面ではしっかり設計されている
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT