「入社1年目から急成長」する新人の3つの習慣 わざと「抜け漏れ」がある状態で伝えてみる

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では、1回指示したことを聞き直されないようにするためには、メモをとる指導をどのように工夫したらよいでしょうか? よく言われているのは5W1Hでメモを取らせることです。しかし新人に「5W1Hの視点でメモを取るように」と伝えるだけでは、最初はなかなか正確にメモを取れるようにはなりません。

そこで、業務指示をする際に、わざと5W1H視点での抜け漏れや曖昧さがある状態を作りだし、指示命令をします。例えばあなたが新人に「今日中に○○を頼むよ」と伝え、新人が今日中とメモに記入して、その具体的な時間を確認する様子がなければ、「今日の何時までか確認しなくていいの?」と具体的な時刻を聞くように促すのです。

また、「これ、会議で使うから印刷しておいて」と新人に頼み、新人から詳細の確認がなければ「何部印刷するか、わかっているかな?」「カラーか白黒かなど聞かなくて大丈夫?」など、5W1Hの視点で抜け漏れを確認するように新人に促します。これにより、手戻りがだんだんと少なくなり、指導者の負荷がだんだんと軽減されていきます。

このように5W1H視点で手戻りなく、1度で情報整理ができる新人は、安心してどんどん仕事を任せられるので、入社1年目から急成長していくようになります。

2つ目の共通点:「お礼」の習慣

新人を育てるにあたり、意外と重要なのが「ものを教わる態度や心構え」を教えておくことです。別の表現をすると「人が教えたくなるような教わり方」を教えるということになります。

いくら新人を指導する役割を担っていても、指導者とて人間です。教えがいがなかったり、教わる側の態度次第では、指導する気が薄れてしまうこともあるわけです。

そこで大切になるのは、教えていただいたことに感謝を示すことです。教えてもらったことに対して感謝できる新人とできない新人では、どちらが教えたくなるでしょうか? しっかりと感謝を示してくれる新人にはいろいろと教えたくなるものです。

例えば「おはようございます」「こんにちは」などのあいさつの後で、新人から「この前は○○について教えてくださりありがとうございました」「先日はお時間をいただき、ありがとうございました。またいろいろと教えてください」「先日教えてもらったことを早速やってみたら、すごくいい反応だったんです」などの感謝の言葉を添えられると、「じゃあ、また教えてあげよう」と思うものです。

そうすることで、新人は引き続き教えてもらえる関係を維持しやすくなります。新人がその関係を継続できるかどうかは新人の教わり方次第ですが、その重要性について指導者が最初にしっかりと意識させることには、大きな意味があるでしょう。

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