今や8人に1人が「婚活サービス」で結婚する背景 自由恋愛の歴史に大きな変化が訪れている

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お見合い結婚と恋愛結婚が逆転してからは、社内恋愛などのほかに、出会いの主戦場は、「合コン」に代表されるように男女が自ら積極的に出会う場へと変わっていった。だが、今、約50年間の自由恋愛の歴史に変化が訪れているのだ。

2018年に結婚した人のうち8人に1人が婚活サービスを通して結婚。恋愛・結婚意向のある20~40代の独身者の4人に1人が婚活サービスの利用経験があり、どちらも2000年以降で過去最高だった。さらに、婚活サービスを通じて結婚した人のうち最も比率が高かったのはネット系婚活となっており、結婚相談所とパーティー・イベントに約2~3倍の差をつけていた。

また、2018年に結婚した人の中で、合コンを利用したことがある人の割合は19.0%だったのに対し、婚活サービスを利用した人の割合は32.3%と、大きな差がついた(リクルートブライダル総研「婚活実態調査2019」)。

このデータは、世間のニーズが合コンのように結婚を必ずしも目的としていない場での出会いから、結婚希望を前面に出せる婚活サービスのような出会いの場に移っていることを表していると言っても過言ではないだろう。恋愛・結婚をお膳立てされた婚活サービスを通じて出会い、そこから恋愛結婚を経て結婚することがスタンダードな時代になったのだ。

ここからは、そんな結婚にまつわる出会い方の変遷から、その社会的背景について数字を基に見ていきたい。

若者はどのような価値観を持っているのか

20代・30代の若者は、そもそも恋愛や結婚に対してどのような価値観を持っているのだろうか?

20~40代の未婚者のうち約7割は恋人がおらず、さらに、20代男性の約4割は交際経験が1度もないという調査結果がある(リクルートブライダル総研「恋愛・結婚調査2017」)。

また、社人研によると、50歳時の未婚率は1985年時点では、男性2.6%、女性4.5%だったが、2015年時点は男性23.4%、女性14.1%となり、30年間で未婚化が進行していることがわかる。結婚への認識が「しなければいけないこと」から「したいからすること」へ変わっているという見方もできる。

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