部下をダメにする上司ほど「秘密主義」通す理由 無駄な隠し事は「部下のヤル気」を削ぐだけ

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このようにビジネス界に広く蔓延している「意識目標」ですが、実はまったく効果がありません。

もちろん、「意識」が一変して急激に成長する人もいます。

“部署や上司が変わって、意識の高い行動をするようになった”

“将来のチャンスをつかむために、目の色を変えて取り組むようになった”

こうした体験がある人もたくさんいるでしょう。

しかしこれは、「意識目標」で変わったわけではないのです。

「意識」を変えたいなら、「意識を変えること」を目標にしてはうまくいきません。

「意識目標」以外のアプローチが必要なのです。

まずは「情報格差」を埋めよ

では、どうすれば「意識」が変わるのか……。

そのヒントは「情報格差」にあります。

「意識」を変えるのは、「意識」そのものでも、「行動」でもなく、「情報」です。人は「情報」に触れると、「意識」が変わるのです。

意識が高い人と意識が低い人は、いったい何が違うのか。それは「情報」の量と質です。情報格差が埋まったときに、部下の意識は驚くほど変わるのです。

部署や上司が変わって意識が変化するのは、新しい部署の仕事や新しい上司とのコミュニケーションによって情報の格差が埋まったからなのです。

例えば、健康意識が高い男性がいたとします。

おそらく、彼は健康に関する情報はほかの人より多く持っているでしょう。情報の多さがそのまま健康意識の高さに比例しているはずです。

一方で、健康意識が低い人はその逆で、意識が高い人ほど情報を持ち合わせていません。このような人は、身近な人が不健康な生活の結果苦労したり、自分自身が病気にかかったりして、ようやく健康への情報を集め、意識を高めていきます。

あなたが任せる仕事の「情報」も同じです。

部下の意識が低いのは、上司であるあなたと部下との「情報」に、格差があるからです。

任せようと思うなら、まず「情報格差」に目を向けてみましょう。

あなたと部下で、情報格差はありませんか?

部下が把握している情報は、あなたの何%くらいでしょうか?

比較すると、かなりの格差に気づくはずです。

あなたには、任せようとしている仕事の意味や目的、段取りの組み方、進め方、お客さまがどんな人たちで、どうすればうまくいくのか、そういった情報がある。

会社の機密情報や会社の置かれている状況も、部下より把握している。

しかしあなたの部下は、あなたが参加する会議にも出ていないし、顧客と接した経験も少ない。間違いなく、あなたは部下よりも情報を持っています。

成功や失敗などの過去の経験値も含め、そこにはかなりの情報格差があるのです。

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