美味さ倍増!料理と酒の「最高の組み合わせ方」 “食中酒"をもっともっと楽しむ技術

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そのためにも、ぜひ知っておいてほしい「料理とお酒の好相性」のルールを、お教えしましょう。

料理とお酒を楽しむための4つの「黄金ルール」

「料理とお酒の相性のキホン」として押さえておきたい考え方は、次の4つです。

1 同調/相乗効果/ハーモニー
2 第3の味が生まれるマリアージュ
3 料理がおいしくなる
4 お酒がおいしくなる

1の考え方は、料理とお酒で、同じような香りや味わい、同じような後味や食感のあるモノ同士を組み合わせると、味覚・生理的に誰もがおいしさを感じられるというもの。

例えば「ハーブの香りのある白ワイン×ハーブを多用した魚料理」「甘い香りのただようコニャック×チョコレート」「スモーキーな黒ビール×スモークチーズ」といった具合です。

また、軽い料理には軽いお酒を、重い料理には重いお酒を、酸味のある料理には酸味のあるお酒を、甘い料理には甘いお酒を、といった調子で、料理とお酒のバランスを合わせることでも、おいしさの相乗効果を期待することができます。

2は、食いしん坊にはたまらない組み合わせです。まったく違う味わいや香りなのに、重なり合うことでまた別のおいしさ、第3の味わいが生まれる、というものです。まさに、「マリアージュ(結婚)」!

例えば、「天然極甘口ワインの貴腐ワイン×フォアグラのテリーヌ」「熟成したポートワイン×ピリリと刺激あるブルーチーズ」などですね。また、お酒ではありませんが、完熟メロンと、塩分とうま味のある熟成生ハムを一緒に食べるあのおいしさも、マリアージュの1つ。

以上の2つは、実はワイン文化の概念です。

日本酒と和食の世界ではこれまで、お酒と食のハーモニーやマリアージュといった考え方は存在しませんでした。代わりに、3と4の組み合わせの妙を楽しんでいました。

3は、料理がおいしくなる組み合わせです。とくに軽快タイプのお酒は、料理の繊細な味わいの邪魔をせず、おいしさを引き立てます。そして、口の中を洗い流し、次の料理へとスムーズに促してくれます。和食や寿司と日本酒の組み合わせは、この考え方が基本になっています。

4は、お酒がおいしくなる組み合わせです。昔のツウの飲み方は、塩や味噌をなめながら、お酒そのもののおいしさを堪能するというものでした。これは今でも、塩辛やカラスミ、塩ウニなど、うま味と塩分がギュッと凝縮された珍味類をなめながら日本酒を飲むと、日本酒本来の味をピュアに楽しめる、と愛されている飲み方です。

このように、お酒にはさまざまな楽しみ方があります。ワイン文化をはじめとする新しい考え方を取り入れ、お互いのおいしさが何倍にも膨れ上がるような、そんな組み合わせを自由に試すことで、お酒を飲む楽しみもよりいっそう広がるはず、と信じています。

友田 晶子 一般社団法人日本のsakeとwineを愛する女性の会代表理事

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ともだ あきこ / Akiko Tomoda

米どころ酒どころ福井県生まれ。延べ12万人のきき酒師やワインソムリエを輩出し、あらゆるお酒に精通、お酒でおもてなしができる人材を育成。お酒を通じて女性の教育・活用社会進出支援に力を入れる一般社団法人日本のsakeとwineを愛する女性の会(通称:SAKE女・サケジョの会)の代表理事として活動。お酒でおもてなしできる会員数は1500人にも及び、業界初のお酒による総合的な“おもてなし力”を問う検定『料飲おもてなし~SAKE女検定~』を実施している。
https://omotenashi-sakejo.com/

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