海外勢の円売り意欲、今なお健在

イベント通過までは疑心暗鬼

1月27日、新興国の不安を背景にドル/円の下げ基調が鮮明となっているが、海外勢が本格的にドル売り/円買い攻勢をかけているわけではない。写真は2011年8月、都内で撮影(2014年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 27日 ロイター] -新興国の不安を背景にドル/円の下げ基調が鮮明となっているが、海外勢が本格的にドル売り/円買い攻勢をかけているわけではない。

堅調な米経済や日本の貿易赤字、日銀の追加緩和期待などを背景に円売り意欲は健在だという。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)、1月米雇用統計といったイベントが待ち受けており、しばらくは市場参加者の疑心暗鬼を背景に、不安定な展開が続くとみられている。

ドル/円は昨年11月上旬以降、海外の投機筋主導で急ピッチの上げを演じてきた。IMM通貨先物における投機筋のポジション動向では、昨年11月19日までの週以降、円の売り越し幅が10万枚を超えて急速に膨張。12月下旬にはリーマンショック後の最高水準となる14万3000枚超に達した。

新年に入って日米株が調整したこともあり、円の売り越し幅は縮小したが、1月21日までの週時点でなお11万4961枚の売り越しと投機筋の円売り意欲の強さがうかがえる。

国内機関投資家の関係者は、海外勢は株高/円安シナリオを変えておらず、株買い/円売り意欲を持っていると指摘する。「海外の短期筋は、株も下値では買いたいし、ドル/円も下がったところは買いたいようだ。中長期スタンスの海外勢も今のところ変化はない。何かベースの認識を大きく変えるようなものが出てきているわけではない」という。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの村田雅志シニア通貨ストラテジストは、ファンダメンタルズに関して前週末に大きく判断を変える材料がなかった以上、米国を中心とした先進国景気の拡大、ドル高相場という見方は変える必要はないと指摘する。ドル/円の3月までの予想レンジは101円―106円で、ここからの下げ余地はそれほど大きくないとの見方だ。

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