「子どもが欲しい」50代初婚男性が直面する現実

誰もが年の差婚できるわけではない

そんな彼が半年かかってようやく婚活の現実を受け入れ、「子どもはもうほんとにいいです」と気持ちを切り替えた途端、40代前半の女性とのご縁が訪れ、今ご成婚に向かっているところです。

50代初婚の男性は、自分の“老い”に気がついていない男性が多いように感じます。50代といえば、早くに結婚していればすでに孫がいる男性もいます。奥さんのサポート、子どもの受験、子どもの結婚などさまざまな経験をし、子ども絡みのコミュニティーもたくさん持っている。

そもそも子育てをわかっているのか

十把一絡げには言えませんが、こうした男性と比べると、50代未婚男性は経験値や他人の気持ちを察する感覚を養う機会はどうしても少なくなりがち。デートのときに美術館に行って、チケットを買うために30分間、女性と前後一列に並び、まったくコミュニケーションを取らなかったという男性もいました。

テレビでは中年や初老の有名人が若い女性と結婚する「年の差婚」が当たり前のように報じられているので、「自分もできるかも」と思ってしまうのでしょうが、芸能人や企業社長とは経済力や経験値、インテリジェンスがまったく違います。若い女性を引きつける魅力が必ずあるのです。

50代になるまで誰か他人と一緒に暮らし、その人を扶養したり、お世話をしたことがないにもかかわらず「子どもが欲しい」という男性には、そもそも「子どもを育てられますか?」と聞きたいですね。子どもの前にまず奥さんのいる生活に慣れるまでに、1~3年かかると思います。夫婦としての生活を充実させることが先決ではないでしょうか。

「子どもが欲しい」という意味は、「自分の子どもを残したい、血を残したい」ということなのでしょうが、子どもは生まれた日がゴールではなく、そこからがスタート。50代で育てるのは容易なことではありません。

「甥っ子や姪っ子がいるのでそんなことはわかってる」という人がいますが、甥や姪のかわいい姿しか見ていないですよね。夜中におむつを替えたり、熱が出て3日も4日も看病したり、雨の日も保育園に送り迎えしたり、学校でいじめられたり、といったことを体験していないですよね。自分の子どもは、そうした困難も含めて成人するまで責任を持って育て上げなければなりません。

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