テレビが吉本芸人「闇営業」の泥沼で抱えた難題 膨大な差し替え、入江氏との交友関係にも注意
今回の件が表沙汰になったキッカケは6月7日発売の写真週刊誌『FRIDAY(フライデー)』(講談社)だった。
発売日の前に、芸人たちを誘ったカラテカの入江慎也さんは速やかに契約解除となっているのだが、これはいわゆる〝早刷り〟情報によるものだろう。
『FRIDAY』のみならず『週刊文春』『週刊新潮』などは、発売日2日前には早刷りとしてテレビ局などマスコミに届くからだ。
この時点で、テレビ各局は宮迫さん・田村さんの出演番組に関して〝休止〟〝出演部分カット〟などの対応は取っていない。
「テレビの対応が甘い」「吉本に忖度しているのでは」という声も上がっていたが、『FRIDAY』に取り上げられただけで「即アウト!」とはならなかった。出席していたことは間違いなかったが、あくまで〝疑惑報道〟だったからである。
「ギャラの授受はない」が本当だったら
タレントが事務所を通さない仕事を受けるいわゆる「闇営業」に関して、テレビ局のスタンスは「あくまでも事務所とタレントの問題」である。そして「反社会的組織からギャラを受け取っていたかどうか」についても「もしそうであれば由々しき事態だが、テレビ局としては吉本興業の社内調査を待つ」という形だった。
『FRIDAY』の記事だけを元にいきなり厳しい処断をするのは、国会で「情報ソースは週刊誌」で政府を追及する野党と変わらない。まずは事実関係の把握と報告を事務所に求めたのだ。そこには吉本に対する一定の信頼もあっただろう。
宮迫さんたちが当初主張していた「事務所を通さないパーティー出席だったが、ギャラの授受はない」というのが本当であれば、実に不用心で誠に不謹慎ではあるが、例えば事務所からは厳重注意、番組内でも謝罪をすることで「ひとまず落着」していただろう。
あくまで主張が「本当」であったのなら、だが。
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