「グミ」が仕事中の小腹満たしに選ばれるワケ 手も汚れにくいし、後ろめたさも少ない

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こうした中で「グミ」は、「一定の腹持ち」と「健康イメージ」を評価する人が多い。

一定の腹持ちは、原料にゼラチンを使っているうえ、かむことでの“食べた感”もあるからだろう。また健康イメージは、果汁の使用、そしてゼラチン由来のコラーゲンがある。

各メーカーは、商品パッケージで「グミにはコラーゲンがいっぱい」(明治)、「コラーゲン&ビタミンC入り」(カンロの「ジュレピュレ」)、「果汁100%」(UHA味覚糖の「コグミ」)といった訴求をしている。

集中して働くので「離席しにくい」

「小腹満たし」として、もう1つ見逃せないのが就業時間中の働き方だ。

例えば「働き方改革」への対応で、残業を規制する職場も増えた。一方、定時で仕事を終えるために、ほとんど離席しないで作業に没頭する人も目立つ。「そのしわ寄せで、昼休み時間も十分に取れない」と指摘する声もある。時間に余裕がない中で働く人が目立っているのだ。

「風が吹けば桶屋が儲かる」ではないが、「定時で帰るために離席しないで喫食」という行為が増えた。

そこで選ばれる食品の代表例が100円程度から買える「グミ」や「炭酸飲料」なのではないか、と筆者は思う。この「仮説」を「検証」するために各方面に取材し、多くの消費者に話を聞き続けている。

高井 尚之 経済ジャーナリスト、経営コンサルタント

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たかい なおゆき / Naoyuki Takai

学生時代から在京スポーツ紙に連載を始める。卒業後、日本実業出版社の編集者、花王情報作成部・企画ライターを経て2004年から現職。「現象の裏にある本質を描く」をモットーに、「企業経営」「ビジネス現場とヒト」をテーマにした企画・執筆・講演多数。近著に『なぜ、人はスガキヤに行くとホッとするのか?』(プレジデント社)がある。

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