『転職活動は在職中にするべき?』(31歳・男性) 城繁幸の非エリートキャリア相談
処方箋:『転職活動によっても視野は広まる』
そうはいっても、すべての“非就労期間”が敬遠されるわけではありません。留学や資格勉強など、それ自体がキャリア開発とみなされるような期間であれば、そんなに気にする必要はありません。
ただ、海外旅行はまずいですね。このパターンは割と多く、私の周囲にも「半年充電してから再就職する」と言って世界旅行に行ったものの、帰国後なかなか内定がもらえず、気がつけば1年経ち2年経ち…というタイプは結構いますから。
そこでおススメしたいのは、まず内定を取り、入社日を先延ばししてもらうことです。たとえば4月の時点で内定を取り、実際の入社日は7月あたりに設定してもらうわけです。理由は「実家まわりで色々溜まった雑事があるから」など何でもかまいません(退職日をごまかすのは社会保険絡みですぐばれるのでアウトです)。これなら、採用のまな板にも載せてもらえるでしょうし、足元を見られる心配もないでしょう。
最後に一つ。転職により視野が広まるのはもちろんですが、転職活動を通じても、やはり視野は広がるものです。人材市場ではどういったキャリアが求められているのか、企業側は何を基準に評価をつけるのか等々。それらを知るだけでも、日々の働き方は大きく変わってくるはずです。
でも、既に退職した後だと、なかなか修正は難しいんですね。内定の無いまま、時間だけが過ぎ、焦る気持ちからますます空回りする…。そして結局、不本意な会社に再就職してしまう人が多いのです。
まだ31歳ですから、在籍したまま何社か回ってみて、社外の空気を感じてみてください。きっと違う価値観が生まれてくるはずです。転職をするのは、それからでも遅くは無いでしょう。
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