百貨店の全店売上高、16年ぶりにプラス 免税店は約2倍に

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1月17日、日本百貨店協会が発表した2013年の全国百貨店売上高は、店舗数調整前の全店ベースで前年比1.2%増となり、16年ぶりに前年比プラスとなった。昨年5月撮影(2014年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 17日 ロイター] -日本百貨店協会が17日発表した2013年の全国百貨店売上高は、店舗数調整前の全店ベースで前年比1.2%増となり、16年ぶりに前年比プラスとなった。

店舗数調整後の既存店ベースでも同1.6%となり、2年連続で前年を上回った。首都圏の店舗で実施された増床・改装効果に加え、景気回復がフォローの風となった。

ただ、全国10都市以外の地区(店舗数調整後)では、前年の0.6%減に対して13年は1.0%減とマイナス幅が拡大。14年は、地方への波及が課題となる。

13年の全店ベースの売上高は6兆2171億円で、10年の6兆2921億円以来の水準となった。井出陽一郎専務理事は会見で、12年に比べて13年は店舗数が7店舗減ったにもかかわらず、全店ベースで前年比プラスとなったことは「意味がある」と評価。プラスとなった背景については「震災後、良いものを長く使うという流れになっている。それに対応する形で、都心の大型店を中心に増床・改装した効果があった。また、アベノミクスによる景気回復も追い風となった」と分析した。

訪日外国人の免税売上高は約2倍

13年の訪日外国人による免税カウンターでの売上高は前年比91.6%増の384億円(調査対象43店舗)と約2倍に急伸した。同協会ではこれまで、捕捉率は40%程度としてきたが、都心店での訪日外国人の売上高比率が高まっている可能性があり、カバー率については「分からない」とした。

日本政府観光局が17日に公表した13年の訪日外国人観光客は前年比24%増の1036万人と、目標にしていた1000万人を突破した。円高の是正や7月から開始された東南アジアのビザ緩和措置、LCCの新規就航などが要因。

国別では、韓国、台湾、中国の順になっている。一方、百貨店の免税売上では、中国、タイ、台湾、香港の順になっている。韓国からの訪日客はビジネスが多い一方、中国からの訪日客は前年比減少したものの、買い物意欲は強く、免税売上高では依然としてトップだという。

今年10月からは免税対象が拡大されることもあり、一段の伸びが期待されている。

<冬物好調、12月は2カ月連続で増加>

13年12月の全国百貨店売上高は、店舗数調整後で前年比1.7%増の7257億円と、2カ月連続でプラスとなった。

12月は、気温の低下から冬物需要が高まったほか、景況感の回復による株高や冬のボーナスの増加、消費税引き上げ前の駆け込み需要などから、主力の衣料品が堅調に推移した。また、クリスマス商戦を軸に引き続きラグジュアリーブランドや高級時計・宝飾品などの高額品の売れ行きが活発だった。土曜日が前年より一日少ないなどのマイナス要因はあったものの、販売の増勢基調は変わらなかった。

調査対象の百貨店は85社・242店舗。東京地区は前年比3.6%増と、5カ月連続プラスとなった。

(清水律子 編集:内田慎一)

*内容を追加して再送します。

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