コンビニオーナーがここまで苦しんでいる理由

FCとドミナント戦略のあり方が問われている

人手不足はもちろん、ほかにも課題が見えてきます(写真:syogo/PIXTA)

今や「コンビニ地獄」という言葉さえも定着してしまった感のある、セブン-イレブンなどコンビニオーナーの窮状。テレビのニュースやワイドショーなどでもさかんに報道され、これまで順風満帆だったコンビニ業界に大きな試練の風が吹いている。ついには、公正取引委員会がコンビニの24時間営業の強要は独占禁止法が禁じている「優先的地位の濫用」に当たる可能性があるとして、独禁法適用を検討しているという報道も出ている。

コンビニビジネスが陥った失敗とは何だったのか……。その未来像も含めて考える。

企業戦略のバイブル「ランチェスター戦略」がベース?

そもそも、今のコンビニは人手不足が大きくクローズアップされているが、それ以前に狭い地域に大量の店舗出店、しかもリスクはオーナーに押し付けるという「フランチャイズチェーン(FC)」の「ドミナント戦略」のあり方が問われている。

ドミナント戦略というのは、特定の地域に優先的に経営資源を投下することで、その地域を支配的なものにする戦略のこと。道路1つ隔てて同じコンビニがある光景はよく目にするが、特定の商圏のシェア争いに勝つ方法として用いられる方法だ。

ドミナント(Dominant)とは、「支配的」あるいは「独占的」という意味があり、 小売業界や飲食店が競合他社に打ち勝つ方法としてよく知られているストラテジー(戦略)だ。

例えば、ローソンはいち早く全国に店舗を展開させたが、セブン-イレブンは特定の地域を重視する「ドミナント戦略」を取っていたために、全国展開は最後になってしまった。最近こそ少なくなったが、セブン-イレブンやスターバックスが1軒もない県が話題になっていたが、ドミナント戦略と実は関係が深い。

ちなみに、特定の地域だけではなく特定の商品カテゴリーなども含めて、支配的なシェア=ナンバーワンを目指す戦略に「ランチェスター戦略」というのがある。

ドミナント戦略のベースになった考え方で、日本のビジネス・コンサルタントの草分け的な戦略と言っていい。詳細は省くが、弱者の戦法とも言われ、ライバルの少ない地域や商品、サービスで圧倒的なシェアを獲得して、独占的な地位を固め、やがて広範囲な市場でも優位に立つという戦略だ。

次ページ多くの大企業がランチェスター戦略を採用
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