スバル、最上級モデル「S209」日本投入はあるか 平川良夫STI社長への独占インタビュー・後編
北米S209はグローバル展開の第一歩
――何かと話題のS209についてお聞きします。1月に北米国際自動車ショー(通称:デトロイトショー)では、アメリカ専用モデルとして発表しました。となると、日本市場向けの別のS209があるのか、それとも日本向けにS210? はたまた22Bの後継が登場など、さまざまな噂があります。そのあたり、ズバリどうなのでしょうか。
北米S209については、いくつかの視点でお話しさせてください。第1に、Sシリーズをこれまで日本市場専用としてきたことは、本来のSTIの(あるべき)姿ではないと思います。
例えば、(東京の)三鷹のSTI本社には小さいですがSTIギャラリーがありまして、30周年を機に建屋の中にある柱に好きなメッセージを書いてもらうようにしました。すると、ロシア、ドイツ、スペイン、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南米の国など、各国のSUBARUファン、STIファンの声が実際に書き込まれています。
まさに、STIは市場において比較的壁がないことを証明していると思います。デトロイトでの北米S209の発表は、STIをグローバルに展開するための第一歩だと理解してください。
――排気量もグローバル化を念頭に2.5リッター、ということになるのでしょうか?
北米S209を、これまでの日本向けSシリーズ同様に2リッターにすることは技術的には問題ありません。ですが、5年、10年、15年とS209を使う中で、アフターサービスや部品供給の面で、お客様とディーラーにとってよりよい状況を優先するべきだと考えました。
一方、日本で2.5リッター化すると(北米とは逆に)お客様とディーラーが不便に感じてしまいます。ただし、(近いうちの)日本向けのSシリーズ導入について、可能性はゼロではない、とだけ申し上げておきます。
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