東大カリスマ教授の「超ハック術」 塩野誠×松尾豊 特別対談(上)

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論文の書き方にもハックがある

塩野:先ほど、論文の書き方にもハックがあったと言っていましたけれど、そこも解析したのですか?

松尾:はい。僕の「英語論文の書き方」というネット上のページが、けっこう研究者の間からはたくさん見られています。

論文の通し方は、いろいろな要素があると思いますが、一番重要なのは、論文の完成度をいかに上げるかに尽きます。日本人が英語の論文を書く場合、完成度を上げることを、とことんやらないのですよね。なんとなく英語にして終わりという。日本語だったら、誤字脱字などすぐわかると思いますが、英語なのですぐには気づかない。

だいたい、初稿、第2稿、第3稿、と書く時間が2分の1ずつになっていきます。ということは、無限大までにいくのに、だいたい初稿の2倍の時間でいけます。つまり、初稿を書いた時間の2倍の時間を書きなさいと。そうすると、だんだんクオリティが収束してくるので、大体、第7稿くらいでやめてもいいといいますね。

塩野:つまり、とにかく最初に全体を書けということですね。ひとつのものを分割して順番に最後まで書くイメージより、粗くても最初に全体を完成して版を重ねろと。

松尾:そうです。でもそれがほとんどの人ができない。「2章ができました!」じゃないだろ、と(笑)。とにかく全章書いて、それを書き直すべきです。

塩野:わかります。コンサルティングにおいても、1個ずつパート作るのは完全に素人です。最初のスケルトン(骨格)は抜けがあってもいいので、全体を作ってから個々のパートを埋めていきます。それで、全体のクオリティを上げていって、最後の最後にトーン&マナーや整合性をチェックする。これがプロのやり方ですね。

松尾:最初から言い回しとかを気にしても、しょうがないですからね。

(構成:荒川拓、撮影:梅谷秀司)

※続きは、1月3日に掲載します

東洋経済オンライン編集部

ベテランから若手まで個性的な部員がそろう編集部。編集作業が中心だが、もちろん取材もこなします(画像はイメージです)

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