ファミマ、「TOBは大失敗」でも焦らない事情 髙柳社長が語るドンキとの提携「次の一手」

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今回の買い付け失敗は業務面の協業関係には支障がない見通しとはいえ、ユニーファミマの中期経営計画への影響が気になるところだ。

同社が2017年に発表した中期経営計画では、2020年2月期に当期利益500億円を見込んでいた(2018年2月期の当期利益336億円)。今回、ユニー株を完全に手放す代わりに、ドンキの持ち分法適用会社化による利益が貢献するはずだったが、そのもくろみが外れた。

横浜市にあるドン・キホーテとユニーの共同店舗「MEGAドン・キホーテUNY」(記者撮影)

この中計の数値目標について、髙柳社長は「具体的な案件があるわけではないが、この1年半のうちにM&A(企業買収)などのチャンスもある。

2020年2月期の当期利益500億円の目標達成は問題ないだろう」と自信を見せる。

EC、ドラッグストアとの競争激化

小売り業界はこの先、EC(ネット通販)やドラッグストアなど、業界の垣根を越えた競争がいっそう激しくなる。

「現在の消費者は節約志向が強い。今後、小売業はモノの販売を強化するのも大事だが、金融面などのサービスを強くしないといけない。そのためには、ファミリーマート、ドンキ、ユニーなどの合従連衡による規模がないと顧客に訴求し続けることができない」(髙柳社長)。

ユニーファミマの親会社である伊藤忠商事を含めたファミリーマート、ドンキ、ユニーの「合従連衡」は、この荒波を乗り越えることができるのだろうか。

7000字ロングインタビュー全文も同時公開しています(有料会員限定)。

遠山 綾乃 東洋経済 記者

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とおやま あやの / Ayano Toyama

東京外国語大学フランス語専攻卒。在学中に仏ボルドー政治学院へ留学。精密機器、電子部品、医療機器、コンビニ、外食業界を経て、ベアリングなど機械業界を担当。趣味はミュージカル観劇。

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