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紅白「桑田&ユーミン」絶賛が映す平成の閉塞 最後の見せ場を作ったのは昭和ソングだった

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  • 村上 和彦 TVプロデューサー、京都芸術大学客員教授
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「全世代に受け入れられる歌手」という呪縛がやはり紅白にはある。ましてや「平成最後」である。

安室奈美恵の瞬間的な復帰という話もあったようだが、当然それも実現はしなかった。

都市部を中心にいわゆる「お茶の間」が崩壊して久しい。音楽シーンも多様化・細分化が進みみんなが知っているヒット曲というのも生まれづらくなった。

平成の30年間を通じて「国民の皆さま」に深く愛される存在は、昭和にデビューした歌手までさかのぼらなければならなかったというのが、NHK紅白制作チームの実感だろう。

制作陣にも彼らなりの「閉塞感」があったはずだ。

しかし、実は「平成を通じて国民の皆さまに愛された存在」はいるのだ。

いや「いたのだ」だろうか。

SMAPという最強カードを失ったNHKの苦渋が見えた

昭和最後の年1988年に結成されたグループ。紅白で何度も大トリを務めたSMAPである。

2016年、〝あのような形〟で解散となったSMAPが仮に現在も活動を続けていれば、平成のフィナーレは彼らが務めただろう。そこに大きな異論はかったと思う。

あるいは「SMAP&サザンにユーミンが乱入!」などという場面を作れたかも知れない。それであれば「昭和から平成、次の時代に繋ぐ紅白」という祝祭感も一層高まったことだろう。SMAPという最強のカードを失ったことでNHKの選択の幅も狭まったに違いない。

それでも2018年の紅白歌合戦は40%を超える視聴率を獲得した。

今年5月からの新時代が、仮に平成と同じ30年続くとして、その最後の年に紅白は存在しているのだろうか。

そしてまだ紅白歌合戦が続いていたとき、フィナーレにはどんなアーティストが登場するのだろうか。

「国民の皆さまに愛される存在」という昭和の呪縛から解き放たれるのだろうか。

あるいはそのような「存在」が再び登場するときがやってくるのだろうか。(文中敬称略)

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