紅白「桑田&ユーミン」絶賛が映す平成の閉塞 最後の見せ場を作ったのは昭和ソングだった

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貫禄十分、昭和最後の紅白歌合戦で重厚な存在感を見せた演歌の大御所と単純に年齢を比べると、平成最後の紅白歌合戦で大きな話題をかっさらったユーミン&桑田佳祐のほうが「年を食っている」のである。

もちろん現在のユーミンと桑田佳祐には「老い」は感じられないし、十分な「現役感」があるのは間違いない。会場の観客と視聴者、出場者を巻き込む圧倒的なパワーもあった。

それでも「平成最後の紅白、最大の見せ場」がこの2人だったということに、やはりある種の閉塞感を覚える。

ひとつは活字メディアなどによって「最大の見せ場だった、ということにされている」こともあるだろう。例えばスポーツ紙の編集責任者は50歳前後である。

彼らにとっては(私も同年代だからわかるのだが)「サザン!ユーミン!」はテンションが上がる存在だ。

若者は「桑田&ユーミンで最高の紅白」と思ったのか?

スポーツ紙の読者も40代以上の男性が多い。「米津玄師」が初めて生歌を披露しても「これなんて読むんだ?」と感じた中年以上の人たちも少なくないだろう(ちなみに「よねづけんし」だ)。「嵐」が熱唱し「欅坂46」が踊ってもスポーツ紙読者にはそれほど刺さらない。

ゆえに見出しも「桑田&ユーミン」で大きくなった。そしてスポーツ紙で記事になればネットニュースにも引用される。ネットでこのニュースを目にした読者も少なくないだろう。

そもそも紅白を見ていないという若い人も多い。例えば20代の若者の中には「桑田&ユーミンで最高の紅白!」という見出しを見て、「還暦を過ぎたアーティストしか見どころがなかったのか」などと思った人もいたかもしれない。

こうして「紅白を取りあえずは見てみる50代以上」と「そもそも紅白は見ない世代・人物」のギャップがさらに広がっている側面は否めない。

そしてこれはNHKの責任ではない。

NHKからしてみれば全世代に認知され視聴者から受け入れられる存在、祝祭感・高揚感を出せるアーティストが、平成30年の年末段階ではサザンとユーミンのほかにはいなかったということだろう。

次ページ「全世代に受け入れられなければならない」という呪縛
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