真冬の渋谷に「ロールアイス」が開店のワケ 行列ができる京都の人気店が東京進出
見た目のインパクトで言えば、オープン記念の限定メニュー「渋谷レインボー」(780円)が一押しだ。生地は他店でも人気のストロベリーで、レインボーカラーのケーキがトッピングされている。300食限定とのことなので、「食べてみたい」という人は早めに渋谷店を訪れたほうがよさそうだ。
しかし、試食してみての率直な感想は、味はともかく、ロールアイス7本入りのカップをひとりで平らげるのはこの季節厳しいということである。防寒はしていたものの、芯から冷え冷えになり、しまいには歯がガチガチ鳴りはじめてしまった。数人で分け合って食べるという客が多いのももっともだ。店舗ではイートインスペースは設けていないので、歩きながら食べるスタイルが基本ということも考えると、やはり冬の東京展開はかなりの挑戦だったのではないだろうか。店舗戦略的な部分を、A.S.Pの広報担当者に伺った。
来春のFCショーを見越しての冬場オープン
「非常に厳しい季節のオープンであることはわかっていたのですが、東京に進出したいという思いはかねてから強く持っておりました。また渋谷モディ様ともご縁があり、出店を決めました。来春にはフランチャイズ・ショーへの出展とFC(フランチャイズ)展開を計画していますので、そのためにも東京への出店を希望していたところがあります」(A.S.P広報担当者)
このように、2019年3月に東京ビッグサイトで開催されるフランチャイズ・ショーへの出展と、その先のFC展開を見据えた東京進出だったようだ。なお、フランチャイズ・ショーは業界では日本最大規模の展示会で、2018年2月に開催されたフランチャイズ・ショーでは、3日間で3万人を超える来場者が訪れた。
また、過去の記事でもご紹介しているように、アイスクリームの消費量は年々増加し続けており、季節にかかわらずアイスの売れ行きはよい。「珍しい」「流行だから」「ここでしか食べられない」などの付加価値があれば、寒くても売れるという勝算も多少あったのだろう。
今回の東京店進出については、「まだまだ認知度も低く、満足がいくものではない」としながらも、今後に期待をかけているようだ。確かに既存店では、過去4時間待ちの列ができたこともあるそうで、商品力は高いのだろう。主要都市への直営店展開に加えて、今後はFC展開を広げていきたいという同社。合わせて宣伝戦略に力を入れる必要がありそうだ。
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