「4℃」は和製ティファニーに変身できるか 「大人化」キーワードに高級ブランド化へ挑戦

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売り上げ低迷の要因としては、第1に中核商品であるブライダルジュエリーの苦戦が挙げられる。

少子化・非婚化で市場が漸減傾向にあるブライダル商品の競争は激しい。4℃では、百貨店内店舗と独立型専門店の2つの販路でブライダル商品を販売している。2016年5月には、売れ筋商品を中心に効率よく販売する目的で、百貨店と専門店で共通の商品を増やすなど品ぞろえを絞り込んだが、本来、ブライダル商品は「一生に一度の買い物」であり、顧客は多くの選択肢に迷いながら、自分に合う商品を選びたい願望が強い。このため、品ぞろえを絞り込んだことが逆効果になってしまった。

4℃のリング(写真:4℃ホールディングス)

低迷の第2の要因は、ここ数年、メルカリなどの売買仲介サイトが台頭していることだ。売買仲介サイトへのジュエリーの出品は多く、特に若い女性に人気で、値頃感のある4℃商品は出品が目立つ。店舗に行く手間が省け、定価より安く買えるケースも多いため、利用する人が増えているのだ。

百貨店のブライダルフェアも再開

ジュエリー大手各社も、自社サイトなどでのネット販売には力を入れ、売り上げも伸ばしている。市場全体が停滞する中、売買仲介サイトを含め堅調なネット販売が実店舗での売り上げを食っている可能性はある。

低迷する状況を打破するため、4℃でも対策は打っている。まずブライダル商品では、2017年から再び品ぞろえを増やし、中断していた百貨店でのブライダルフェアにも今秋から参加している。加えて、生産態勢を見直してオーダー商品の納期短縮を図った。

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