暗号通貨が下落から上昇に転じるのはいつか ビットコインは早ければ12月中に上昇する?

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金融庁側も「仮想通貨交換業等に関する研究会」を11月に合計3回開催するなどして、ICOや証拠金を用いたレバレッジ取引(ビットコイン信用取引、ビットコインFX含む)など投資者保護が不十分な内容をさまざまな資料を用いて議論している(こちらの内容は金融庁のHP上にて確認可能)。

議事録を確認すると、夏ごろまでは立入検査で明らかとなった内部管理体制の不備が議論の中心だったが、秋以降はICOやレバレッジ取引など投資(投機含む)の具体的な売買事例が議論の対象となっている。

暗号通貨の設計の自由度が高いため

多くの暗号通貨には企業価値等に基づく本源的価値が観念しにくく、何らかの権利が付与されたICOトークンについても、その設計の自由度は高いため、さまざまな権利が付与される可能性があることが議論されている。

そして、こうした前提を考慮した際、金融商品取引法のインサイダー取引規制のように、何が顧客の取引判断に著しい影響を及ぼす未公表の重要事実かをあらかじめ法令で明確に特定することには困難な面があると位置づけている。金融商品取引法の範疇でこれらの事象を特定することは難しい。

11月26日に金融庁で開催された「仮想通貨交換業等に関する研究会」では、「ICO」の規制のあり方に関して踏み込んだ議論がなされた。仮想通貨交換業者が「ICO」を取り扱う場合、業者自身が審査し販売する方針とするようだ。交換業者が審査する際、自主規制団体とのすり合わせが必要となることから、自主規制団体による審査基準も来年辺りには策定されるのだろう。

金融庁がICOに関する考えを積極的に発信しているなか、年内残すところ20日弱となっている。ビットコインをはじめとする暗号通貨の「途転」を迎えるには、年内とされているJVCEAによる「ICO」自主規制規則の策定および公表を待ちたい。

田代 昌之 マーケットアナリスト

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たしろ まさゆき / Masayuki Tashiro

北海道出身。中央大学文学部史学科日本史学科卒業。新光証券(現みずほ証券)、シティバンクなどを経てフィスコに入社。先物・オプション、現物株、全体相場や指数の動向を分析し、クイック、ブルームバーグなど各ベンダーへの情報提供のほか、YAHOOファイナンスなどへのコメント提供を経験。経済誌への寄稿も多数。好きな言葉は「政策と需給」。ボラティリティに関する論文でIFTA国際検定テクニカルアナリスト3次資格(MFTA)を取得。2018年にコンプライアンス部長に就任。フィスコグループで仮想通貨事業を手掛ける株式会社フィスコデジタルアセットグループの取締役も務める。

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