「宮川選手=正義」「塚原夫妻=悪」はまだ早い スポーツ界に連鎖する「勇気の告発リレー」

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本心は宮川紗江選手に聞かなければわかりませんが、同じトップアスリートとして宮川泰介選手や村田諒太選手の言動は知っていたのではないでしょうか。多少なりとも、「私も告発していいのかな」「自分だけでなく、他の選手や競技のためにも、そうしたほうがいいのかな」と勇気をもらっていたように感じるのです。これまで苦しい環境に耐えるだけだったアスリートたちの意識が大きく変わり、競技や年齢の壁を超えて連鎖しているのは間違いありません。

今年、世間をさわがせ続けている「若手からトップへの告発」は、その大半がスポーツ業界のものですが、今後は「うちの団体や会社はどうか? うちのトップはどうか?」と他業界に広がる可能性もあるでしょう。現在、団体や会社の上層部に属するビジネスパーソンにとっても、一連の騒動は決して対岸の火事ではないのです。

「うちは大丈夫だろう」と高をくくるのではなく、日ごろから部下の言動に注視するとともに、「まさかの告発」を受けた際のクライシスマネジメント(危機管理)を考えておくべきでしょう。

50歳超の年齢ギャップ埋めるのは至難の業

日大アメリカンフットボール部、日本ボクシング連盟、日本体操協会の騒動を見ていて、もう1つ感じたのは、名選手や功労者の振る舞いに甘かったこと。名前や実績をリスペクトするのは当然としても、強大な権力を与え、誰も口を出せない状況を作らせたことが、今回の問題につながってしまいました。

これを一般企業にたとえると、創業者やヒット商品を手掛けた社員に、強大な権力を与えてしまい、誰も口を出せない状況を作らせてしまう……というケースは少なくありません。しかし、時代は動き、人の心は変わり、本人は年を取るだけに、創業者やヒット商品を手掛けた社員の力だけで業績を上げ続けていくのは難しいものがあります。

また、18歳の宮川選手と70代の塚原夫妻は50歳を超える年齢差がありますが、孫と祖父母の関係なら円満でも、シリアスな場でこのギャップを埋めるのは至難の業。今回の件もすべてが良い悪いではなく、互いに「そういうつもりではなかった」「ここは誤解されたくない」という点もあるでしょう。年齢差があるほど、より相手を尊重し合い、会話を重ねて理解を深めることでしか、このギャップは埋まらないものです。

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