「断る」のがヘタな人とうまい人の決定的な差 常に同じ優先順位で迷わずスッパリできるか

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上手に断るためにはどうすればいいでしょう。それは、自分の人生の中での「優先順位」を決めておくことです。

「家族」が大切と思う人は、「土日は家族と過ごす時間」というルールを決めます。「どうしても急な仕事が入ったので、日曜日に出勤してくれないかな」と言われたら、「申し訳ありませんが、土日は家族と過ごす時間なので」と断ります。

ルールにそぐわない仕事の場合は、0.1秒で断るだけ。たとえ、高額な仕事であってもです。

また断る場合は、「迷わず断る」ことが重要です。「えー、そうですね……」と迷った素振りを見せると、「なんとか頼むよ」と付け入られてしまいます。迷うということは、「断る明確な理由がない」ということを相手に伝えているのと同じです。迷わずにすぐに断ることで、自分の意思の固さ、自分のポリシーの固さが相手に伝わります。

また、ケース・バイ・ケースで判断するのもよくありません。「断る」判断は、「優先順位」に照らし合わせて、つねに同じ基準で断ってください。「今回だけ特別に頼むよ」という言葉には決して乗らないこと。「今回だけ」が永久に続くことになります。

また、ケース・バイ・ケースで判断すると、「Aさんの頼みは聞くのに、なぜ俺の頼みは聞かないんだ」と、トラブルの原因になります。つねに同じ基準で公平に断っていくかぎり、大きなトラブルが起きることはないでしょう。

人間関係を悪化させない、誠意が伝わる「断り方」

とはいえ、「断ると角が立つので断りづらい」と思っている人がほとんど。そこで、「断りの公式」を使うと、角が立たずに断ることができます。

『学びを結果に変える アウトプット大全』(サンクチュアリ出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

断りの公式は、「謝罪(感謝)+理由+断り+代替案」です。

たとえば残業を頼まれた場合、「すみません(謝罪)。選んでいただいて大変ありがとうございます(感謝)。本日、子どもの塾の送迎があるため(理由)、残念ながらお引き受けできません(断り)。明日の午前中でしたら終わらせることができるのですがいかがでしょうか(代替案)」

まず、謝罪(感謝)のクッション言葉をはさみ、理由を先に述べて、「結論」である「断り」はできるだけ最後に述べるといいでしょう。同じ断るにしても、「断りの公式」を活用すると、誠意のある断り方ができます。

樺沢 紫苑 精神科医、作家

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かばさわ しおん / Shion Kabasawa

1965年、札幌生まれ。1991年、札幌医科大学医学部卒。2004年からシカゴの イリノイ大学に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。SNS、メールマガジン、YouTubeなどで累計40万人以上に、精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝え、「日本一、情報発信する医師」として活動している。『学びを結果に変える アウトプット大全』(サンクチュアリ出版)、『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)、『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術』(大和書房)など著書多数。

 

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