30歳、2社を渡り家業継いだ彼とお金のリアル 手取りは月20万円、「もっと稼がなければ」

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「妹も同じく学年×1000円のお小遣いだったのですが、どうも親は妹には甘かったように思います。女子だからというのもありますが……。女子の場合、散髪は1000円カットの床屋じゃなくて美容室。そうなると、とてもじゃないけどお小遣いではやりくりできません。だから、妹はちょいちょい親からお小遣い以外の補填のお金をもらっていたようです」

高校は姉が卒業した学校に推薦で入学。アルバイト禁止の高校だったので、引き続き親にお小遣いをもらっていた。額は5000円までアップ。ゲームセンターや映画、所属していたバトミントン部の部費の一部に使った。

とりあえず大学に行けばやりたいことが見つかるかも

そして、進路を決める時期がやってきた。特にやりたいことがなかったので、とりあえず大学に行けば何か見つかるかもしれないと、指定校推薦枠で某有名私立大学の経営学部のマーケティング学科へ。

「指定校枠の一覧表があったので、自分の成績に見合った大学はここかな、と選びました。経営学部に興味があったわけではなく、単純に自分の成績とその指定校の枠が合致したので。それに、社会学部や法学部などよりは、経営学部のほうがなんとなく自分に合っている気がしました。入学して学んでみると、それまではピンときていなかったニュースや新聞の内容がわかるようになり、おもしろかったです」

大学では奨学金を使用。同じ時期に双子の妹も、奨学金をもらって、某大学の薬学部に入学した。ダイスケさんはオールラウンドサークル(ボウリングやテニスなど、なんでもやるサークル)に所属。サークルを楽しみつつ、ほぼ毎日ドーナツ屋でアルバイトをして月7万~8万円を稼いだ。彼女もでき、デートでは前回自分が払ったから次は彼女が出すといった、だいたいの割り勘で、心もちダイスケさんのほうが多く払った。

大学に入れば何かやりたいことが見つかるだろうと思っていたダイスケさん。マーケティング学科で学んだ知識をもとに、就活時には流通や小売業への就職を希望する。長男のため、家を継ぐ可能性もあるとは思っていたが、まずはいったん就職をして外の世界を体感しようと決めていた。

「周りの友達はなかなか内定が出なくて苦労していましたが、小売業界はそんなに人気がなかったのか、4年の夏休み前に内定をもらえました。当初は内定が出ても就活を続ける予定でいたのですが、1社出たらもう無理で、就活をやめちゃいましたね。1日に何件もセミナーに参加して移動する体力的な疲労と、内定が出ないことによって『自分は社会に必要とされていないのではないか、自分の頑張りが足りないのではないか』と、精神的につらかったです」

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