赤や白は古い?「青ワイン」は定着するのか ターコイズブルーのシャルドネが登場

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青いワイン。ブドウの品種はシャルドネだ(写真:REUTERS/Antony Paone)

ル・バイユ氏は、スペイン南部のアルメリア地方のブドウ園へ行き、彼の言う、チェリー、ラズベリー、パッションフルーツの香り高い青いワインを見つけたのだ。

これはスペインで最初に作られた青ワインではない。 2016年、スペインのスタートアップ企業Gikは深いサファイアの色を帯びたワインを開発したが、その 「青ワイン」の表示は厳格なフランスの表示規則に触れ、店に長く並ぶことはなかった。

青ワインは定着するのか?

この起業家は、12ユーロのボトルに「ヴィンディゴ(Vindigo)」という巧妙なネーミングを与えることで規制をくぐり抜けたのだ。

「私たちが注文したボトルは2カ月でなくなると思います。みんなが欲しがっているのです」と、ル・バイユ氏はロイターに語った。

ル・バイユ氏は、自身のワインのFacebookページで、フランス、ベルギー、ドイツからの注文が殺到し、ロシア、カリブ海、中国までワインの需要が伸びていると語る。

「大手スーパーの依頼はすべて断りました。フランスでは小規模のワイン業者や食料店を通じてワインを売りたいのです」(ル・バイユ氏)

最近になって注目を浴びるようになる前、何十年もの間、ロゼワインは赤と白に劣るとされてきた国で、青ワインが定着するというル・バイユ氏の確信をだれもが共有しているというわけではない。

眼鏡をかけたセットのワイン業者、フィリップ・デルラン(Philippe Delran)氏は、ワインの香りを評価する際に、眉をひそめ不快感を隠しきれずこう言った。「少し香りが強すぎますね。もう少し改良が必要です」。

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