安倍首相が直面する「健康不安」という爆弾

総裁選の勝利は確実だが…

「これまでにないくらい強い安倍晋三」を見せつける必要があるが、手ごわい敵が出てきた(写真:Issei Kato/REUTERS)

9月に予定される自民党総裁選での安倍晋三首相の勝利は、揺るがないだろう。共同通信が自民党所属国会議員405人を対象に7月29日までに行った支持動向調査によると、安倍首相支持は310人で4分の3以上を占めた。

ポスト安倍の1人といわれた岸田文雄政調会長が不出馬を宣言し、野田聖子総務相は出馬の意欲を見せるものの、20人の推薦人もおぼつかない状態だ。ただ石破茂元幹事長のみが出馬する見込みで、2012年の総裁選で大量獲得した地方票を中心に活動を続けているが、国会議員票を凌駕する見込みはほとんどない。

しかしながら、安倍首相が手を抜くことはないだろう。

たとえば安倍首相は4月13日、14日と1泊2日で大阪に入り、臨時党大会出席のほか、地元の産業を見学して関係者とも懇談した。これは石破氏が2月5日に大阪で会合を開き、1000人も集めて“大成功”といわれたことを意識したものだ。

そもそも自民党大阪府連は大阪維新の会と犬猿の仲で、維新と近い安倍首相は“やや遠い存在”だったはずだが、大阪で1泊して地元議員らと親しく話し合った安倍首相との距離が一気に縮んだといわれている。

「赤坂自民亭」参加の目的

また豪雨被害が迫る7月5日夜の“赤坂自民亭”参加も、その目的は総裁選の感触を見るためだった。安倍首相にとって懸念すべきは、総裁選で負けることではない。レイムダックに陥ることを防止し、総理総裁の地位を退いた後も影響力を保持することだ。

自民党総裁の任期は3期9年までで、すでに2期目の安倍首相は3年後の総裁選には出馬できない。権力の終わりが見えると、多くの政治家はその力を失いがちだが、後々まで影響力を保持しようとするなら、現職時に圧倒的な存在感を誇示しておかなければならない。そのためには次期総裁選で、“これまでにないくらい強い安倍晋三”を見せつける必要があるが、わずか20人しか擁しない水月会の石破氏が相手ならそれも容易だ。だが手ごわい敵が出てきた。8年前に政界を引退した青木幹雄・元自民党参議院議員会長だ。

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