豪雨でも「宴会自慢」をやらかす"想像力欠如" 安倍政権の売りは危機管理能力だったのに…

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東京でも雨が降った5日夜、赤坂の衆議院宿舎で“宴会”が開かれていた。2013年4月から始められた自民党議員の有志による「赤坂自民亭」だ。中堅・若手が閣僚や幹部と懇談し、情報収集や親睦を深めるきっかけになっているが、今回は特別ゲストとして安倍晋三首相が参加した。安倍首相には9月に予定されている自民党総裁選での支持を固めたいという思惑があり、重要な会合だ。

政治の世界は会合がつきもの。誰といつどこで会ったのかというファクトが、次の政局を生み出す契機にもなる。しかしそれを喜々として公表する必要はあるのだろうか。ましてや大きな災害が来ようとしている夜に。

グラスを持つ面々はいかにも楽し気

「いいなあ自民党」

明石市や淡路島を含む兵庫9区を地元とする西村康稔官房副長官は5日午後10時2分、写真を2枚SNSにアップした。参加者が腕を振るった料理が並び、地元の名酒を持ち込んでの懇親会。グラスを持つ面々はいかにも楽し気だ。

しかし、さすがに不謹慎だと思ったのだろう。西村氏は午後11時45分に「兵庫県内大雨 6万世帯13万人に避難勧告」というタイトルの地元・神戸新聞の記事を引用しつつ、「地元秘書から、地元明石淡路の雨は、山を越えたとの報告を受けました。秘書、秘書官と随時連絡を取り合いながらの会でした」と言い訳を書き込んだ。

だがこの時、「山を越えた」わけではなく、明石市の大雨警報は8日午後4時15分まで続いていた。しかも政府は5日午後に小此木八郎防災担当相の下で関係省庁会議を開き、「週末に向けて大変なことになるかもしれない」と対応を協議してその準備をしていた。要するに、重大な危機感は十分に認識されていたはずなのだ。

むろん、宴会は多忙な首相の予定を押さえたうえで組み込まれた重要な日程であることは理解できる。問題は、宴会を行ったこと自体にあるわけではない。それを豪雨の最中でも喜々としてSNSにアップしてしまう共感力の欠落、想像力の欠如が問題なのである。

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