アルピーヌ「A110」、華麗すぎる復活劇の全貌 仏のスポーツカー、日本に50台限定で見参

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旧型の雰囲気を濃厚に残すサイドビュー(筆者撮影)

最高速度250km/hのスポーツカーでありながらリアスポイラーがないことも特徴だ。ボディ下面をフラットに仕上げるとともにリアバンパー下にディフューザーと呼ばれるパーツを装着して車体を下に押し付けるダウンフォースを発生することで、安定感を獲得しながらフレンチスポーツらしいエレガントなフォルムを実現できたという。

大きく回り込んだリアウインドーが特徴の後ろ姿(筆者撮影)

ボディサイズは旧型に比べれば大きいが、予想したほどの差はない。具体的な数字を挙げれば全長4205×全幅1800×全高1250mmで、国産スポーツカーのトヨタ「86」/スバル「BRZ」との比較では35mm短く、25mm幅広く、70mm低い。全幅が同じ輸入スポーツカーのライバル、ポルシェ「ケイマン」より380mmも短くなる。

軽量であることもアピール

軽さもまた伝統を継承している。今回発表された発売記念限定車「プルミエール・エディション」独自の装備23kgを含んでも、わずか1110kgにすぎない。86/BRZは最低でも1210kg、ケイマンは1360kgである。プラットフォームとボディをアルミ製としたことが大きい。

プルミエール・エディションのインパネ(筆者撮影)
プルミエール・エディションのシート(筆者撮影)

2人乗りのインテリアは、ドアトリムの一部をボディカラーとし、センターコンソールにはアルミパネルを起用するなどして、伝統の継承とともに軽量であることもアピールする。イタリアのモータースポーツブランド、サベルト製スポーツシートは1脚わずか13.1kgとこちらも軽い。

エンジンはルノー日産アライアンスが開発した1.8L直列4気筒ターボで、最高出力185kW、最大トルク320Nmを発揮し、7速デュアル・クラッチ・トランスミッションで後輪を駆動する。1.8L4気筒というのは旧型A110の最高性能版と同じ。もちろんスポーツカーにふさわしい音にもこだわった。

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