米国名門大学がハイレベルである理由 本当に強い大学―決定版―

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学費もトップレベル 充実した奨学金で補う

その一方、学費の高さでもトップレベルだ。ハーバード大学の学費は年間約4.2万ドル(約410万円)、寮費は同約1.4万ドル(約136万円)。イェール大学は同4.4万ドル(約428万円)、同1.3万ドル(約126万円)と、日本の大学より数倍高い。

だが、資金負担を減らす方法もある。ハーバード大学には「年収6万ドル(約580万円)以下の家庭には学費、寮費を免除する」という制度がある。イェール大学も同様に、年収6.5万ドル(約630万円)以下の家庭に学費の免除を行っている。ほかのアイビーリーグの大学も同様だ。奨学金制度も充実している。大学が優れた研究機関として評価されているがゆえに、企業などからの献金も多い。政府機関も含めて、外部との研究協力を積極化し、豊富な資金を得ることができる。

イェール大学学生課のトム・コンロイ主任は「海外の学生であっても奨学金の支給基準は米国内の学生と同じ」と言う。同大の学部生が学内の奨学金基金から受けている支援額は平均して3.8万ドル(約370万円)。将来返済が必要な奨学金も含まれるが、「イェールは、授業料が高すぎて入学できないという大学では決してない」(コンロイ主任)。

ただ、学生が奨学金を得る際、保護者の納税申告書、不動産や株式、預金などを含む資産の詳細を示した書類の提出が求められる。日本の留学生にとって、法的に有効なこれら書類を作成・提出するのは、ややハードルが高いかもしれない。

週刊東洋経済編集部
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