マスク氏が語った「地下トンネル」への本気度 ロサンゼルスの地下で進めていることとは?
[ロサンゼルス (ロイター) ]- 億万長者の起業家であるイーロン・マスク氏は5月17日、歓声を上げる観衆に対し、ロサンゼルスの地下に個人向けの大量交通トンネルを採掘して高速網をつくるという、様々な議論を呼んでいる自身の夢を、地上に混乱や騒音を引き起こさずに実現できると約束した。
電気自動車メーカー「テスラ」を創業したシリコンバレーのハイテク王・マスク氏は、さらに大きなシステムに進む前に一般市民からフィードバックを得るため、最初の2本の実験用トンネルを使った無料走行の機会を提供する、とも話した。
「ロサンゼルスにあるディズニーの小さな変わった乗り物のように」と、ジーパンをカジュアルに履いたマスク氏は、笑い声と拍手に向けて言った。
同氏がこれまでに受領したか、あるいはまだ様々な機関に求めているところの建設許可によって、一般市民が同氏のトンネルを実験的に利用することが許されるのかは、不透明なままとなった。
ビジョンの実現は世論の支持なしにはあり得ない
マスク氏は、それまで自身では過去にほとんど経験のない大規模な技術的な課題に積極的に取り組むことで知られるが、自身のビジョンの実現は世論の支持なしにはあり得ないと観衆に語り、謙虚な調子でトークを終えた。
このパフォーマンスは、マスク氏が住居を構える裕福なベルエア地区のシナゴーグ、レオ・ベック・テンプルに700人が集まったタウンホール・スタイルの集会で行われ、マスク氏がそのような公のイベントに個人として登場する稀な機会となった。
ステージに加わったのは、同氏の相応しい名前の地下交通ベンチャーである「ボーリング」(採掘の意味) の経営幹部、スティーブ・デイビス氏だった。