ネットフリックスの最大の敵は「素人作品」だ C Channel森川亮社長が語る動画配信の未来
重要なのはテクノロジーよりもコンテンツ
――ネットフリックスの強さはどこにありますか。
動画配信で似たようなサービスがたくさんある中で物を言うのは、結局「ここでしか見られない面白い作品」の制作力と調達力だ。配信やパーソナライズの技術を磨くことも重要だが、本質ではない。日本の有料動画のプレーヤーには“ありもの”コンテンツを流すのが基本というところが多いが、それだけだとユーザーに高いおカネを払わせるのは難しい。
その点、ネットフリックスはもともと映画産業の盛んな米国を地盤とするだけに、オリジナル作品にかける制作投資が大胆。加えて経営陣にはエンタメ業界出身でセンスや目利き力の高いメンバーがそろっている。素質のある会社がまっとうに勝負を仕掛けて他を圧倒している、という構図だ。
黒字化に対する投資家の考え方が日米で違うのも大きい。上場する、しないにかかわらず、日本の投資家は短期的な損益を重視しがちだが、米国の投資家は行けると思ったら長期的に株を保有して長く応援する傾向が強い。すると、会社も大きな勝負ができる。ネットフリックスもそうだ。


















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