「馬の背」解消、横浜駅工事はこれから本番だ 今後は周辺の魅力アップも課題に
まず、デッキの整備だが、やはり現在ある3本の東西自由通路だけではまだ人の流れが集中しやすいために、新たな導線が必要とされている。特に中央通路は1日約50万人、みなみ通路は1日約25万人が利用する。そこで、この間に線路上空に西口側と東口側を結ぶデッキを架けようという計画が検討されている。相鉄横浜駅の東端あたりからルミネの南側へ線路上空を通り、そのままスカイビルまで結ぶ構想だ。
そして東口には横浜中央郵便局を中心に「ステーションオアシス地区」というものも計画されている。現在は歩行者用通路のみ決定しているが、今後は高度利用を前提に商業、業務、宿泊といった機能について具体的な計画を策定する。これまで付近には業務以外の機能はなく、また低次利用地もあったため、高度利用化による都市空間形成には期待が持てそうだ。また、上空デッキとステーションオアシス地区の接するところでは上下方向の移動導線をまとめた「ターミナルコア」を設け、人々の移動を円滑化する計画だ。
しかし、線路上空デッキおよびステーションオアシスの双方とも検討中で、「関係者での協議中であり、計画策定はもちろん完成までしばらくかかる」(横浜市都市整備局都市再生課)という。
西口五番街の再開発はどうなるか
こうした計画を市民はどう思っているのか。
市内に在住する男性は「線路上のデッキの計画に期待したい。いまはみなみ西口の交番前くらいしか待ち合わせスポットがなく、夜は混雑する。なので、待ち合わせ場所となるところを新しいデッキの上に作り、ルートの選択肢を増やして歩きやすくしてほしい。それから、西口五番街はきれいに再開発してほしい」という。
横浜西口五番街地区は相鉄の横に広がっており、駅前にしては見た目が雑然としている。確かに再開発の余地がある場所だろう。横浜市に再開発の予定について問い合わせたところ、「再開発の準備組合があり、再開発を行うことは決まっている。しかし、どういう事業を行っていくかという具体的な計画はまだ決まっていない。いまは勉強会などをやりながら検討している状況。道のりは長い」(横浜市都市整備局都市再生課)という。
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