激増!「職場うつ」が重症化しやすい人の特徴 仕事量・人間関係…心が病む原因とは?
ちなみに、うつ病の診断基準には「2週間以上、抑うつ状態が続いている」などチェックリストがあるが、実情はそれほど単純ではないという。うつ病ではないけれど、その周辺領域の「うつっぽい状態」には明確で排他的な診断はつけづらいという。
うつ状態になる原因は人それぞれ
「たとえば、救急車で緊急搬送されてきた人が『おなかが痛い』と言っているけれど、検査機器を調べてもわからない、というときにはとりあえず『発熱と腹痛』と診断書を書きます。同様に、うつになっていることは事実だけど、統合失調症の初期症状かもしれないし、双極性障害(旧称『躁うつ病』)かもしれないけれど、実態はよくわからない、というときは全部まとめて『うつ状態』とします」(大室氏)
こうしたうつ状態になる原因は人それぞれであり、中には「幸せな気分にさせるセロトニンが出にくい」といった体質的な要因を抱えているケースもあるという。
では、どう対策すればいいのだろうか。
本書に登場する長尾クリニックの長尾和宏院長によると、歩くだけでセロトニンが分泌されるため、実は歩くだけでうつ病対策になるという。
同じく本書に登場する新宿溝口クリニックの溝口徹院長によると、セロトニンなど脳内物質の原料として重要なビタミンBや鉄分を摂る、栄養面のアプローチで治す人もいるという。
うつ病は原因も深刻さも多様だが、大室氏が語るように仕事量・人間関係で無理をせず、他にも選択肢のある生き方、考え方を心がけたい。
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