後席は200mmのスライドと9段階のリクライニングを持つ。前席よりも高めに座るので背もたれは起こしぎみのほうがしっくりくる。この状態でも身長170cmの筆者が座って頭上空間には余裕がある。ルーフラインにこだわったデザインのおかげだ。足元はスライドを最後方にセットすれば足が組める。ホイールベースをアウトランダーと同じ2670mmとしたことが効いている。
走り出して何気なくルームミラーを見て、上下2分割のリアウインドーによる後方視界に問題がないことが確認できた。XR-PHEVから受け継いだH型リアコンビランプを受け継ぎつつ、間のフレームを細く仕立て、リアワイパーを吊り下げ式にしてリアスポイラー内に収めるなど、きめ細かい配慮のおかげだ。
三菱初のダウンサイジングターボである1.5L直列4気筒ターボエンジンによる加速は十分。それ以上に良い意味でターボらしさ、CVTらしさを感じさせない素直な加速感が光った。ただ人によっては排気音が気になるだろう。ロードノイズなどそれ以外の音をうまく抑えたために、強調されたのかもしれない。
セレクター脇のボタンで切り替えるランエボ譲りの4WDシステムS-AWCはオート、スノー、グラベルの3段階切り替え。舗装路でも状況に応じて後輪にも駆動力を配分するチューニングで、4WDの効果をよく知るブランドの製品らしいと感じた。
ボディの剛性感
それ以上に印象的だったのは全体を貫く硬質感だった。ボディの剛性感は日本車らしからぬレベルで、ステアリング操作に対する車体の動きもカチッとしていて、パジェロやアウトランダーとは異なる道を目指していることがわかる。セレクターレバーなどの操作系もカチッカチッという感触。しかし足回りは硬めながらしっとり動くので快適性も合格点がつけられる。
筆者は旧車の取材をすることも多く、三菱車もギャランGTOやスタリオンなどいくつかの名車に接した。今でも記憶に残っているのは、多くの車両の走行距離が10万kmを超え、20万km超えという個体もあったのに、しっかりした走りを披露していたことだ。そんな三菱らしさをこの硬質感で思い出した。
9ブランドを擁するアライアンスの一員になった三菱自動車にとって、大切なのは万人向けのクルマ作りより、三菱ならではの個性をアピールすることだろう。今回のエクリプスクロスはまさに三菱らしい1台だった。こうしたクルマ作りを続けていくことが求められる。
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