コーヒーには「発がん性」の警告表示が必要だ 米カリフォルニア州判事が判断

拡大
縮小
 3月29日、米カリフォルニア州上位裁判所の判事は、州内で販売されるコーヒー商品に発がんリスクを警告するラベルを貼るべきとする判断を28日下した。写真はコーヒー豆。ケニアのニエリで15日撮影(2018年 ロイター/Baz Ratner)

[29日 ロイター] - 米カリフォルニア州上位裁判所の判事は28日、州内で販売されるコーヒー商品に発がんリスクを警告するラベルを貼るべきとする判断を下した。

裁判所文書によると、判事は、スターバックス<SBUX.O>などコーヒーを提供する企業はコーヒー豆の焙煎時に生じる化合物(アクリルアミド)が健康を害するリスクがわずかであることを証明できていないと判断した。

被告となったのは約90社

この訴訟で被告となったスターバックス、ダンキン・ドーナツ、JMスマッカー<SJM.N>など約90社は、この判断に異議があれば、4月10日までに申し立てる必要がある。各社はコメントの求めに応じていない。

カリフォルニア州に拠点を置く毒物に関する教育研究団体(CERT)は2010年、商品に高水準の発がん性化学物質アクリルアミドが含まれていることを消費者に告知していないとしてスターバックスなどを提訴。CERTは、アクリルアミドはカリフォルニア州の法律で発がん物質に分類されているため、コーヒー販売店は州内の消費者にラベル表示でリスクを警告すべきだと主張している。

裁判所の文書によると、審理の第1段階で、企業側はコーヒーに含まれるアクリルアミドが「重大なリスク水準」にないことを示せなかった。そのため第2段階では、企業側は消費者がコーヒーを飲み続けることでさらされるアクリルアミドが容認できる水準にあることを示そうとしたが、判事はこれが証明されたと認めず、警告ラベルの表示が必要との判断を下した。

関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT