米国の対中巨額赤字、元凶はiPhoneなのか 中国で組み立て、世界中に出荷

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専門家によると、卸売価格800ドル、小売価格が1200ドルのアイフォーンXは、製造コストが約400ドルだという。

アップルの音声アシスタント機能「Siri(シリ)」は、アイフォーンが中国で組み立てられてはいるものの、その価値がまさにどこにあるのかという課題を示している。シリに出身はどこかと尋ねると、「箱に書かれているように、私はカリフォルニア州のアップルで設計された」と答える。

密接に結びついている製造業のエコシステムは、貿易戦争があらゆる側にとって痛手となるという警鐘を鳴らしている。

「とりわけ有害」

いくつかの最大手企業を代表する45の米業界団体は18日、米国経済と消費者にとって「とりわけ有害」だとして、中国に対し関税を課さないようトランプ大統領に求めた。

ウォルマート<WMT.N>やナイキ<NKE.N>といった小売り業者や靴メーカーも19日、消費者価格の上昇を招きかねないとして警鐘を鳴らしている。

ITIFによると、中国のハイテク製品に10%の関税が課されれば、向こう10年間で米国生産の伸びは減速し、1630億ドル減少するとみられる。また、25%の関税なら、3320億ドルの生産減少が見込まれるという。

米中の双方が抑制されると前出のクイジス氏は指摘。全面的な貿易戦争は「世界的に大きな経済的ダメージをもたらす」と付け加えた。

(Adam Jourdan 翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)

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