韓国社会は「男性至上主義」に染まっている

知韓派の台湾人から見た韓国権力者の行状

韓国の「#MeToo」運動によって有名人が一夜のうちに失墜し、さらには命まで落としているのを見て、台湾でもおそらく多くの好色漢たちが不安に駆られていることだろう。

しかし、台湾のそうした輩は韓国と比べるとまだ幸運だ。例えば、映画監督の張作驥氏や政客の馮滬祥氏、文化人の許博允氏など台湾の有名人が告発されて起訴されても刑は軽く、有罪判決を受けても罰金を払って終わりというケースがある。

馮滬祥氏は3年4カ月の実刑判決が確定したが、刑務所に85日間入っただけで病気治療を理由に保釈されている。それなのに、夜中に男女の友人たちを招いて宴会を開いていたというのだ。

台湾にも残る有名人によるセクハラ文化

台湾の女性は、レイプ被害を受けても自分の名誉を守るためとの理由で声を上げたがらない。事が静まるのを待つという態度を示す。そのため、こうした事件が社会に出てくることは少ない。さらに、台湾マスコミの未熟な報道にゆえに、事件が公になると被害者が二次被害を受けたり、あるいは事件の焦点が曖昧にされてしまうことが多い。結果として、加害者は法による裁きを受けることなく、さらにより多くの被害者を出すこともある。

実は、筆者もこのような事件に巻き込まれた。2017年6月初旬、私が講義をしている国立政治大学韓国語学科の非常勤准教授である韓国人・朴在慶(パク・ジェギョン)氏が、3カ月間に多数の女子学生に「性醜行」を行ったとして立法委員(国会議員)が記者会見を開いて告発した。

もともと事なかれ的な態度だった大学側も、これを受けて仕方なく被害を受けた9人の女子学生を引き連れて大学の学校性別平等教育委員会に出向き、被害状況を説明した。実は、この事件が明るみに出る前に、すでにこの事件の解明を求める202人の学生が署名を行い、朴在慶氏が教師として不適任であることを訴えていた。韓国学科の学生だけでなく、朴在慶氏の授業を受けたことがある他学科の学生たちのほとんどが、彼が教師として不適任だと指摘していた。

署名の際に、彼が不適任な理由を書いた学生もいたし、朴在慶氏が授業中に公然と学生の身体やお尻に触ったと指弾した。これは、韓国で言う「性戯弄」よりさらに深刻な「性醜行」に当たる。9人の女子学生のうち彼を告訴したのは、最もひどい被害を受けた2人の学生だけだった。

ところが朴氏は、学生が告訴する前に、被害を受けたこの2人の女子学生を支援していた筆者を、名誉棄損で告訴したのである。筆者は学生が受けた被害の証拠を持っていたため、彼に対して虚偽告訴罪で反訴した。しかも朴氏は、かつて東洋経済オンラインに掲載された慰安婦問題に関する筆者の記事をも取り上げ、「もともと親日反韓な態度で韓国人を攻撃した教授」ということを韓国メディアに流布した。

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